キスキス@チョコレート

机椅子

Prologue : 始まりの口づけ。

 高校一年生のバレンタイン。

 窓から見える夕焼けが私達を見守っている。

 そんなオレンジ色の教室で、彼女は私にキスをした。


 手紙でこの教室に呼び出され、そして何かを話して。

 すると、いつの間にか。

 

 繋いだ彼女の手は小さく震えている。

 大胆な行動とは裏腹に怯えているのだろうか。

 

 分からない。何も分からない。

 私には、なにも。


 彼女とのキスは、ほんのりと甘く、少しだけ苦い。

 そんな気がした。

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