猫・月・報

ひるのあかり

第1話 出会っちゃった。

捨て猫を保護している団体が里親会をやっていた。


駅前歩道橋プロムナードの上である。


いくつか置いてあるケージの一つに、小さな小さな毛玉が3つうずくまっていた。


足を止めて見ていると、抱かせてもらう流れになった。


抱くと表現してみたが、実際はとっても小さくって、手の平にせただけである。


話を聴いてみると3匹は姉妹らしい。


一匹くらいなら飼えるかなぁ。


なにしろ、手の平に載せても指先が余るくらいに小さいのである。


ひんやりとした足の裏と、妙に温かい子猫のお腹を手の平に感じながら、ちらとそんな考えが頭を過ぎった。

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