企画に参加してくださり、ありがとうございます！
結婚・出産というテーマ、現代社会でも繰り返し議論されたり不適切発言で注目されたりするもので、興味深かったです。
管理社会の中にありながらも、自らの自由を追い求める強さを見せる結末、メリーバッドエンドが成立していましたね。
個人的には、まだ先行きは全く見えないながらも、社会制度に抗うことでわずかな前進を果たし、仄かな希望を見出したラストに思われました。
最後の「何も無い空間が、そこにはあった」は、幸福な自由の暗示なのか、それとも、所詮は管理社会の中での、本来の意味を持たない虚無な自由の暗示なのか……その後の展開に想像を膨らませることのできる一文でした。「『何も無い』というのも自由のひとつだ」という言葉とリンクしているのも良いですね！
SFは難しい言葉が並んでいるジャンルというイメージがあり、ちょっと苦手意識があったのですが、この作品にはすんなりと入り込むことができました。
とても上質なSFを読ませていただき、ありがとうございます！