構成

 文章の構成について、理系脳と文系脳とではかみ合わない。

 と、感じるようになってきた。

 理系脳とはおこがましいと言えば、単純的説明脳とでもしておこう。


 論文、発表、報告書などを手掛ける機会が多かった。

 常に謙虚で誠実、わかりやすい構成を心がけてきたつもりだ。

 その為に、教わった、あるいは学習した要旨は以下の通り。

・初めに全体像を伝える

・必要な情報と証拠をすべて提示した後で、理論を展開する

・一から十まで、因果順に従って説明する

・過度な文学的装飾はしない

・事実と考察は明確に区別し、かつ淡々と述べる


 これを、文学の世界に持っていくとうまくいかない。

 本で学んだところによるとこうではないだろうか?

・初めに全体像を伝えてはいけない

・必要な情報と証拠は最後まで隠したまま、物語を展開する

・因果の記載順序は、しばしば入れ替わる

・興味をひく文学的装飾を加える

・事実と考察は混同され、登場人物に、多々、誤解、勘違いされる

 先の単純的説明とはまるで正反対である。

 

 どうやら、分かりやすさを求めた構成だけでは、興味をひき、好奇心をそそる構成を、うまく作れないらしい。(勿論、上記の内容が、分かりやすさを求めた最善の方法であるとは言わない。)

 構成の仕方を、理系脳から文系脳に切り替える必要がありそうだ。



平成30年9月4日(火)くもり

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