庵字の「相棒」ベストセレクション『相棒』ノベライズ版 碇卯人 著
『相棒』(ノベライズ版)プレビュー
「ミステリ」と名の付くものは、もちろん小説だけではありません。テレビドラマの中にも「ミステリもの」はあります。毎週放送されるドラマラインナップに刑事ものや探偵ものが一本もない、という時期は恐らく存在しないのではないでしょうか。
そんな本邦ミステリドラマ群の中でも、特に私が好きな番組に『
有名なドラマですが、「名前しか聞いたことがない」という方にシリーズの大まかな概要を説明しますと、警視庁の窓際部署「特命係」に所属する
水谷豊扮する杉下右京が固定の主人公で、彼とコンビを組む「相棒」はこれまで何人か入れ替わっており、シーズン16現在で相棒を務める
さて、そこで今回は、膨大な話数を誇る「相棒シリーズ」の中から、私が個人的に好きな作品をご紹介しようと思います。「小説じゃなくてドラマの紹介なの?」と思われるでしょうが、ご心配なく。『相棒』はノベライズ(小説化)されているのです。というわけで、今回ご紹介するのはこちら。
『相棒』(ノベライズ版)
私が選んだのは、「ありふれた
「ありふれた殺人」(ノベライズ版『相棒season3下』収録 ドラマ脚本:
~あらすじ~
特命係の
捜査一課の取り調べで小見山は、マスコミに公開していない、犯人しか知り得ない情報を供述し、彼が事件の犯人であることは間違いないと見られた。「もう罪には問われなくとも、せめて被害者遺族に謝罪する気持ちはないのか?」と詰問する薫たちに小見山は、「そんな気持ちは全くない」と言い残して帰ってしまう。
時効の成立した事件の犯人が自首してきたことは、犯人の身元を伏せたうえで報道された。そのニュースを見た被害者遺族の老夫婦は、「娘を殺した犯人を教えて欲しい」と警視庁を訪れて……。
「犯人はスズキ」(ノベライズ版『相棒season5上』収録 ドラマ脚本:
~あらすじ~
神社の境内で、
「越境捜査」(ノベライズ版『相棒season7中』収録 ドラマ脚本:ハセベバクシンオー)
~あらすじ~
右京は組織犯罪対策課の助っ人として、銃器不法所持の家宅捜索を行うべく町田市へとやってきた。ところが、犯人である
一方、神奈川県川崎市内の
今回ご紹介した三本は、どれも前後編に分かれるということのない、独立したドラマ一本分のノベライズですので、分量も多くありません。これら三作は、キャラクターよりも事件に焦点が当たる話ですので、ドラマ未見の方も何の問題もなく楽しめる内容です。「相棒」ワールド、ぜひご堪能いただいたら、「ネタバレありレビュー」でまたお会いしましょう。
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