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心葉
序説
記録世界
むかしむかし、人類は
仲間を増やし、文明を築き、叡智を磨き、時には人類同士で争いながらも、彼らは生物の頂点に立ちました。
しかし、人類が頂点に君臨する時代は長くは続きませんでした。
それは突然現れました。
それは今まで人類が、御伽噺や昔話にしか姿を見いだせなかった異形の者達でした。
それは焔を吐く竜であり、大地を穿つ巨人であり、暴虐の限りを尽くす悪鬼であったり、大小様々な者たちが人類を襲い始めました。
それを人類は【魔物】と呼び、恐怖し怯えながらも人類は団結して必死に抵抗を続けました。
しかし、その必死の抵抗も空しく人類は徐々に追い詰められていきました。
倒しても倒しても、魔物達は際限無く何処からかすぐに出現して数を減らすことがありませんでした。
誰もが人類の未来を諦めかけていたその時――星が落ちました。
眩い星々が、何十、何百、何千と空から降り注いだのです。
空一面を覆う流星の光景に、ある者は天変地異の前触れだと言い、ある者は人類の滅亡を示唆してると言い、そしてまたある者は神から希望がもたらされたのだと言いました。
降ってきたものの答えはすぐに分かります――希望でした。
その日を境に、星の落ちたとされる国や集落の中から特別な力を持つ女達が現れたのです。
ある者は火を操り魔物達を屠り、ある者はどんなに深い傷をも癒して人を救い、ある者は壁を生み出して街を守りました。
それはまるで、御伽噺や昔話に出てくる英雄のようでした。
彼女達のことを人類は【聖女】と呼んで崇め、星の落ちた日を【
一進一退を何度も繰り返し、長い時間を戦い続け、永遠にこの争いが続くかのように思われていたその時、またしても人類に転機が訪れます。
天から一条の光が差し、その中を羽の生えた人間が降りてきたのです。
その人間は世界に向けて、こう言葉を放ちました。
「――我は」
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