誕生日

若者が酒場に入ると、ちょうどドワーフたちが大勢で酒盛りをしていた。

「とても楽しそうですね。なにかいいことがあったんですか?」

「実は、今日は仲間の誕生日なんだ。こういう日じゃないと、高い酒は飲めないからな!」

「それはおめでとうございます」

 若者は祝いを述べて、ジョッキを掲げた。

「是非ぼくにもお祝いさせてください。それと、実は、ぼくも今日が誕生日なんですよ!」

 ドワーフたちはしんとして、真剣な顔で何やら相談を始めた。しばらくすると1人のドワーフが前に進み出てきた。

「なあ、若いの。わしは明日ってことにするから、今日はあんたの祝い事ってことにして飲まないか?」

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