子龍編 大漁祭3
どうもどうも!
私はドライトヒロシ探検隊の隊長、ドライトヒロシです!
アレクスに突然ポカリと現れ(元々在った)人々を呑み込んだ(逃げ込んだ)謎の洞窟に挑んでいると、謎の教会に出ましたよ!
この駄力に満ちた謎の教会は一体、、、もしや惰眠を司る伝説の神、メルクルナの教会ですか!?
む?祭壇の前に子供達を連れた謎の老婆が居ますよ、、、!
これから接触を試みま、、、え?降伏します?もう終わり?
、、、い、いやこれから私達の大冒険の話がですね!?
撤収?そ、そんなー!
『面白い人が居たし、なかなかいい成果だったな、、、』
【ドライト様、アレクスを完全に掌握しました、我等の勝利です!】
「ドライト様、、、」
「ん?なんですかキャロ?」
「も、もう一度最後まで抵抗していた方のお名前を教えてもらえないでしょうか、、、?」
「最後に降伏した人達ですか?リーダーはトリア院長と言う人ですよ?どうかしましたか?」
「ド、ドライト様、、、本当にトリア院長と言う方を拘束したのですか、、、?」
「ええ、間違いありませんね、元大司教の称号も持ってますね、、、中々の人物ですよ!
シスターと孤児の中にも掘り出し物が居まし、、、キャロどうしたんで、、、な、何で泣いてるですか!お腹でも痛いですか!?誰かドクターを!先生を呼ぶのですよ!?」
「その方は私が産まれた時にメルクルナ教の大司教として祝福してくれた方で私に良くしてくれた方なのです、、、
ドライト様と出会う前にメルクルナ教内の権力争いに嫌気がさして大司教の職を自ら辞して、アレクスで孤児院の院長になったと聞いていました、、、
私の尊敬する方々の御1人なのです、、、 ううう、、、トリア大司教様、、、申し訳ありません、私がドライト様を御止め出来なかったばかりに、、、う、うう、、、」
キャロリンはそう言うと、声を殺してポロポロと涙を流し始める、ドライトとステラとルチルは慌てて慰めるが泣きやまない。
「「キャロねぇちゃ、なかないで~!、、、にいちゃ!いじめちゃメです!」」
「キャ、キャロ!トリア院長さんをここに呼びます!そして私がトリア院長さんに説明します!如何に素晴らしい国を造るのかを、、、そしてキャロが幸せになるのかを、、、!
急いでトリア院長さん達を連れてくるですよ!」
教会内はドライト兵で溢あふれ返っていた、祭壇の前には子供達とそれを守る様にシスター達が居るがシスター達は疲労困憊ひろうこんぱいで、座り込んでしまっている。
そこにドライト大将が近づいてくる。
「さぁ、最早逃げる場所もありませんよ?降伏しなさい!」
そう言ってシスターセアースを捕まえようとした瞬間!
「シスターセアースに近づくな!」
そう叫んでセイネがナイフで切りかかる、とても13歳とは思えないナイフ捌さばきで、的確に急所を狙ってくるナイフにドライト大将は一瞬驚くが、ナイフの刃の部分を掴むとアッサリとナイフを取り上げてしまった。
「そ、そんな!」
「セイネねぇちゃんのナイフはベテランの冒険者も見切れないのに!」
「セ、セイネねぇちゃん、逃げて!」
「クッ!」
慌てて飛びのこうとセイネはするが
「おっと!逃がしませんよ!」
セイネの頭にドライト大将がしがみついてしまう!が、そのままセアースや子供達の元にセイネは普通に歩いて行った。
1mほどのドライトはよくキャロの頭にも乗っかって移動してるので同じサイズのドライト大将をセイネが頭に乗せたまま歩けるのは当然なのだ!
そして、そのままセイネは子供達の中心に居るトリア院長の元に行くと、両手でドライト大将を頭の上で押さえつけた。
「、、、あれ?」
「敵の大将を捕虜にしたわよ!」
「セイネねぇちゃん凄い!」
「やったぁ!私達の勝ちだ!」
「ちゅごーい!」
「お、おのれ!将校としての待遇を要求するですよ!?」
だが、トリア院長がセイネ、ドライト大将の前に来ると、、、
「降伏します、、、私の命を差し上げますので、、、子供達だけはお助け下さい、、、!」
そう言って跪ひざまづいたのだった、、、
「トリア院長!敵の大将を捕虜にしたんですよ!?こいつを盾に逃げましょう!」
「そ、そうです院長様!メルクルナ教国まで行けばなんとかなります!外には各国の軍もいるのですし!」
「あ、外の軍ならとっくに降伏してますよ?
武装神官団はボチボチ抵抗しましたが、全員捕縛済みです!」
ドライト大将がそう言うと、シスターセアースやシスター達は眼を見開き驚いている。
セイネや子供達も驚いているがセイネが
「ま、まだアサセルム同盟が、、、親衛隊が、、、!」
っと呟つぶやいているが、
「親衛隊の皆さんは真っ先に捕まえさせてもらいました!
城塞部分に全員いたので、アッサリと捕まえる事ができましたよ!」
そうドライト大将が言うとセイネと子供達が泣き始めてしまった、アサセルム同盟の議長親衛隊はアサセルム同盟の人達にとって誇りであり、子供達にとってはヒーローなのだ。
「な、泣きやむですよ!?飴をあげますから、、、」
「セイネ、皆泣きやんで?私達は降伏します、、、先程も言いましたがどうか、、、どうか子供達は、、、?」
そうトリア院長が語りかけるがドライト大将は虚空を見つめて、何か考えている。
「ドライト総統から連絡がありました、アレクスは完全に我が軍の手に落ちました!
そしてトリア院長、あなた達を我等の偉大なる女王陛下(予定)、、、キャロリン様に御目通りを許すそうです!」
こうしてトリア院長達はドライト大将が乗って来た、魔導飛空艇に乗り込んで要塞へと向かうのだった。
「良いですか?キャロリン様は偉大なる神聖キャロリン大王国の女王です、あまり失礼な事を言ったりしないようにお願いしますね?
え?礼儀作法?キャロリン様は心の広い方なので礼儀作法などに煩くないですよ!何時も通りで大丈夫です!」
「キャロリン様、、、ジェード王国の第2王女と同じお名前なのですね、、、」
「当たりですよ、、、何にしろ現在キャロリン様は謁見室でトリア院長をお待ちしています、テラスに飛行艇を降ろすのでそこからは案内の者に従ってください」
トリア院長は「あんなに優しい子だったのに何故、、、」っと呆然としているがシスターセアースは「つまり、ジェード王国が侵略してきたと言う事、、、?」っと呟つぶやいている。
そうこうしているうちに飛行艇は要塞の謁見室近くに有るテラスへと降りたのだった。
「それでは皆さん、私は第10軍団の指揮があるので戻ります、、、ヒャハー!私がメルクルナさんの像に1番に落書きをするのですよ!」
ドライト大将はそう叫ぶとトリア院長達が居た教会にとんでもない勢いで飛んで行ってしまうのだった。
「、、、院長、シスターセアース、今ならこの魔導飛行艇を使って逃げられるんじゃ、、、?」
「無理ね、、、さっきのドライト大将のスピード見なさい、、、あの速度じゃ逃げても、あっと言う間に追いつかれるわ」
「そうですよ?それに逃げられると案内役の私が怒られますので止めてください」
「「へ?」」
セイネとシスターセアースは声の方を見ると先程教会の祭壇から湧きだした、探検服を着たドライトが船室から出てきたのだった。
「ドライトヒロシ探検隊の隊長、ドライトヒロシです。
やる事が無くなっちゃったので私がご案内しますよ、、、では行きましょう」
そうドライトヒロシ隊長が言うと船から降りて城内に入って行く、セイネが慌てて追いかけ、さらにシスターセアース達がトリア院長を助けて歩きはじめ、子供達は最後尾をついて行く、ドライトヒロシ隊長は時たま空中に浮かんだまま止まってトリア院長が近づくと進み始める、一応は気を使ってくれているようだ。
だが、ふいにドライトヒロシ隊長が停まると、後ろにワイワイ言いながらついてくる子供達とそれを気にするトリア院長を見て言い放った。
「言い忘れてましたが私達ドライト軍団の総統で本体であるドライトさんは今すこぶる機嫌が悪いです。
キャロリン様はともかく、ドライトさんに失礼な事をしたりあまり騒ぐと、、、オレサマ、オマエ、マルカジリ、、、っと一飲みにされますので注意してくださいね?」
そう言うと子供達がヒッ!っと叫んでトリア院長やシスター達にすがりつく、セイネが薄っすらと目を潤ませながら聞く。
「ほ、本当ですか?」
「嘘です!私の出番が無くなったので腹いせがしたかっただけなのですよ!」
「やめろバカ!」[バコ!]
「痛いですよ!?リ、リア姉何時の間に!?」
「キャロがトリア大司教達に無体な事してないか見て来てくれって言うから見に来たんだよ!
遊んでねぇでさっさと行くぞ!」
「い、今のはキャロには黙っててください!洞窟内の大冒険とか全部割愛されたんで、ちょっと隊長の出番増やしたかったんですよ!」
「本当にアホだな、、、ほれ、あたしがついて行ってやるから安心しな!キャロはこっちだよ!」
「あ、あの、あなた様は、、、?」
そうトリア院長が聞く、目の前の茜色の髪に深紅の眼の凄まじい美少女が尋常ではない気配をしていたので驚きのあまり聞いたのだ、今までS級の冒険者や英雄と言われる人と会った事があるがここまでの気配を感じたのは初めてだったからだ。
すると、茜色の髪の少女は目を細め、
「へぇ、、、一応隠蔽してるし、力も抑えてるんだけどな、、、ドラ公が逸材が何人か居るって言ってたけど、なるほどなぁ、、、
ああ、私はカーネリアだ!ここに居るドラ公の許嫁さ!まぁ、こいつは分身体なんだけどな、、、」
そう言って、捕まえているドライトヒロシ隊長を持ち上げて全員の前に見せた。
「え?」「竜の許嫁、、、?」「分身体ってどう言う事?」「って言うか、、、人じゃない?」
シスター達が驚き話し合っているがシスターセアースが人ではないと気がついたのか最後に呟つぶやくと
、カーネリアは驚きニヤニヤ笑いながら言う。
「あんたよく気がついたな、、、まぁ、そっちのトリア大司教さんだっけ?なんか病気っぽいけどあなたも薄々感づいてるっぽいね、、、そっちのねーちゃんの言う通り、私は人じゃないよ、、、龍さ!」
そう言うとセイネと子供達だけでなく、トリア院長にセアース、シスター達は驚き目を見開いている。
「このバカ、ドライトも龍だよ、そこらにウジャウジャいるのは分身体、つまり操り人形みたいなものだね、、、」
そうカーネリアが言うと、皆さらに驚き固まっている。
「カーネリア様、キャロリンがあなた達、、、龍様達に頼んでこの様な行動を、、、?」
「あー様づけは要らないから!なんか体が痒くなるんだよ、、、!
んで、行動ってアレクスを占領した事か?あーなんて言うか、、、それはこのバカが暴走してさぁ、、、キャロは止めようとしてたんだけどさぁ、、、 まぁ、後は本人達に聞いてくれよ!」
カーネリアはそう言うと巨大で重厚な扉の前に立って、「連れて来たよ!」っと言うと主そうな扉を軽々と開けて中に入って行った。
それに続きトリア院長達も中に入り見た物は、、、
軍服を着た、銀色の龍のドジョウすくいだった!
薄花色の髪に天色の眼の美少女が見事に三味線を弾き安来節を歌う、それに合わせて銀龍が踊る!
「キャロ?どうですか?とっておきの踊りですよ!?これを見て元気を出すのです!」
「「キャ、キャロねーちゃん、、、バカなにいちゃでごめんなさい、、、」」
「、、、」
「キャ、キャロ!?、、、これでもダメですか、、、あ、あとは裸踊りしか、、、!」
「、、、!ドラちゃんのお宝シーンが、、、見れる!」
「お前ら、アホな事するな!それにアンジェ、ドラ公は何時も裸じゃねぇか!
ほら、キャロも泣きやんで、トリア大司教っての連れて来たぜ?」
「トリア大司教様!?」
カーネリアに声をかけられ、俯いてシクシク泣いていたキャロリンは顔を上げると、玉座から飛び出しトリア院長の元に走る、途中でドジョウすくいを夢中で踊っているドライトに気がつかずに跳ね飛ばして。
「ご褒美ですね!ありがとうございます!」
吹き飛ばされたドライトはそのままセレナの胸元に吹っ飛んでいき、セレナに抱き締められた。
「ドライト!反抗期は終わったのね!ああ、、、良かった!」
「母様?反抗期?」
「もう反抗期は終わったのか、、、ドライト、あまり父と母に心配かけるな、、、」
「??」
セレナとディアンが一方的に「反抗期が終わった、、、つまりますます成長したのね!」なとど言って感動している横で、キャロリンが何が起こったのかをトリア院長達に説明をしていた。
拘束を解かれたアレクスの都市長マクルイエ達もトリア院長達に合流してコソコソと話し合う。
「つまり、キャロリン様、あの銀色の龍を説得できれば今回の騒動は終わり、、、アレクスも占領から解放されるのですね?」
「はい、トリア大司教様、、、私が御止めしようとしたのですが、、、今回はダメだっと言われてしまって、、、それと私の事はキャロと御呼びください大司教様」
「ふぅ、、、分かりました、でもキャロ?私も最早大司教ではないのです、、、トリア院長で良いのですよ、、、」
「は、はいトリア院長様、、、」
「キャロリン様、何かあの銀龍、ドライト様を説得するための切り札は無いのでしょうか?このままではアレクスは、、、!」
「マクルイエ都市長様、、、何時もはセレナ様が叱りつけて止めてくれるのですが、、、あとはシリカ様でしょうか?龍神様方は来れないとの事で、、、」
そう言って、キャロリンが今居る龍達を説明する。
今回の騒動を起こした張本人、右が青で左が金のオッドアイを持つ銀龍のドライト、今も龍の姿のまま1m程のサイズでセレナに抱かれている。
ドライトの父で黒髪青眼でワイルド系の美丈夫のディアン、正体は黒龍で龍族の王
ドライトの母で白髪に金の眼で神々しく美しいセレナ、正体は白龍で龍族の姫
ディアンに抱かれている銀髪に青の眼と金の眼の2人の幼女はドライトの妹達でステラとルチル、正体はドライトと同じ銀龍
続いて4人の美少女達
16、7歳位のエメラルドグリーンの眼と花緑青はなろくしょうのポニーテイルにした髪を持つシリカ、正体は緑龍
シリカより少し若い少女で蒲公英色たんぽぽいろのウェーブのかかった髪を肩で揃えた金色の眼のサルファ、正体は黄龍
13歳位の茜色あかねいろのショートカットにした髪に深紅の眼を持つここまで連れて来てくれた女の子はカーネリアと言い、正体は紅龍
10歳位の薄花色うすはないろの髪をおかっぱ頭にして天色あまいろの眼を持つ子はアンジュラと言い、正体は青龍
そう教えると、トリア院長達のみならずマクルイエ都市長達も驚愕の表情を浮かべている。
龍が9体、しかも龍王まで居ると言うのだ、レムリア大陸から龍が外に出る事はほとんどないと言われているのに龍王とその家族まで居ると聞いて驚くのも無理はなかった。
「とにかく、このままアレクスはジェード王国に占領されると言う事なの?
なんか、このクロワトル大陸も支配下に置くって言ってたけど、、、どうなってるのよ?」
そうシスターセアースが言うと、アンディ王太子達が近づいて来て、シスターセアースに反論した。
「違うのですよ、シスター、我々は学園都市に留学するために来たのです。
ただ、、、龍様、ドライト様が突然にキャロリンのために国を造ると言いだしまして、、、我等も困惑しているのです」
ちなみに、ライアン王子とアリーア姫は「「キャロが女王なんて良い国じゃない!」」っと言ってアンディ王太子に殴られて気絶している。
その間にアンディ王太子に寄り添うように立っていた婚約者のティナも困惑して言う。
「それにどうも他の龍様方も反対ではないようなのですよ、、、セレナ様やシリカ様は普段なら叱って御止になってくれるのですが、、、」
「ええ、、、それに先程のタイミングも考えてみればおかしいのです」
「マンフレッド魔導士長、どういう事ですか?」
「キャロリン様、先程ドライト様はキャロリン様に抱かれたままアレクス側が武器を手に取るまで待っていました。
最初からキャロリン様の国を建国するつもりなら、アレクスに、、、クロワトル大陸に近づいた段階で行動すれば、キャロリン様にバレる前に建国し終わっていたはずなのにです。
前から用意していたのでしょうが、今回は突発的に思いついてアレクス側の行為を理由に行動に出たのではないかと、、、」
そうマンフレッド魔導士長が言うと、皆もドライトを見ながら、確かにと頷うなづいている、、、
そこでティナが何かに気がついたようで、皆に言った。
「、、、あ!アンディ王太子様、あの方なら、、、あの方なら何故このような状況になったか教えてくれるのではないでしょうか?
それにドライト様を説得してくれるのではないでしょうか!?」
そう言って、指差したのはキャロリンが座っていた玉座の隣の椅子に座り、口をだらしなく開いたまま虚空を見つめるメルクルナだった。
「え、えっと、、、あの女性はどなたなのでしょうか、、、?
実は先程から私も気になっていたのですが、、、」
「セアース様もですか、、、?」
「私達もなんです、、、」
「あの龍達ほどではないですが、、、」
「かなりの力を、、、しかも神聖な、何時も感じている様な気配を感じるのです、、、」
「シスターセアース様にシスター達もですか?
ジェード王国の方々と会った時は虚空を見つめるだけの愚か者かと思ったのですが、、、」
「見ていると、何やら、、、親愛の情が湧くのですよ、、、」
そう、アレクスの面々が話しながら、ジェード王国の面々を見る、アンディ王太子が代表して答えようとした時、トリア院長が目を見開きながらフラフラと歩きメルクルナの前に出て跪ひざまずき、、、
「メ、メルクルナ様、、、!
どうか我等にあなた様の御慈悲と祝福を、、、!」
そう呟つぶやいたのだった!
ジェード王国の面々は跪ひざまずき、首こうべを垂れるがクロワトル大陸の面々は驚愕の表情で固まっている。
メルクルナ教国の者達とシスターセアースにシスター達はトリア院長に目を向けられると慌てて、ジェード王国の面々に合わせて跪ひざまずき、首こうべを垂れた。
すると、今までだらしなく開けていた口を閉じ虚空を見つめていた目をギュっとつぶると、メルクルナは6対12枚の羽を出し神聖なオーラを身に纏まといながら立ち上がる、、、!
そして!
「ドライトさん、、、!私、、、決めました、、、!
夕飯は、唐揚げとハンバークでお願いします!」
そう高々と声をあげて宣言したのだった!
「メ、メルクルナ、あなた船を下りる時から変だったけどずっとそんな事考えてたの!?」
「な、なんですかシリカさん!夕飯決めるのは大事な事ですよ!1日の総決算とも言えるのですからね!」
「メルクルナさん、あなた一応は管理神で最上級神なのですから、、、」
「サルファさん、前から言ってますが一応ではなく私がこのユノガンドの管理神にして最高神なのです!」
「、、、なんでドラ公といいアンジェといい、、、私の周りにはアホばかりが、、、!」
「リアさん?類友って言葉知ってます?」
「、、、駄神に、、、夕飯を決める権利はない!」
「ふっふーん!船を下りる時にドライトさんに言って私が決めて良いって許可貰ってますから!」
「、、、っく!、、、駄神のクセに、、、生意気な!」
アンジュラとメルクルナが揉め始めそうな所でシリカが
「はぁ、、、はいはい!ドライトに伝えとくわ!唐揚げにハンバーグね?
ほらアンジェ!こっちに来る!キャロちゃん達がメルクルナさんに話を聞きたいみたいだから邪魔しないの!」
そう言って、アンジュラを引きずってセレナ達の元に行く。
「むぅ、、、ドラちゃん、駄神が夕飯は、、、唐揚げとハンバークと、、、ドラちゃんの男体盛りが良いって、、、」
「「「男体盛り!?」」」
「「「変なの混ぜない(の!でください!るなよ!)」」」
っと、ギャアギャア騒いでる。
ステラとルチルは
「唐揚げ!」「ハンバーグ!」
っと手を上げて喜んでいた。
そして、メルクルナはシリカに言われてキャロリン達が自分を見ているのに気がつき、キャロリン達の方に向かって歩いて行くのだった。
「キャロちゃんどうし、、、おろ?トリアちゃんにセアースちゃんじゃないの!
私のお気に入りの子達が3人も、、、!夕飯は私が決めれるし、今日って私のラッキーディ!?
もしかしてユノガンド様の加護でもついたかな!?」
そう言いながら、メルクルナは皆の所に来ると皆が沈んだ顔をして、キャロは泣いた後だと気がつきビックリしている。
「ど、どったのよ、キャロちゃん?
もしかして、そいつらがキャロちゃんに無体な事した?あんたら神罰食らわすわよ?」
そう言ってトリア院長とシスターセアース達、孤児院組以外を睨みつける。
慌ててキャロリンがメルクルナの前に行き、何が起こったかを説明するとメルクルナは顔をしかめて、「あちゃあ、、、」っと言いながら、トリア院長に聞き始めた。
「トリアちゃん、、、今はトリア院長だっけ?私の聖典を前に見た事有るよね?原本の写本だけど、、、」
「は、はいメルクルナ様」
「それに龍の章って有ったでしょ?あれ見て何か気がつかない?」
「メ、メルクルナ様、、、龍の章は偽典として、、、破棄されています、、、
私も見た事はありません、、、メルクルナ教国の神都メルクルナの大宝物庫には、、、原典と一緒に有ると、聞いていますが、、、」
トリア院長が真っ青になりながらそう言うと、メルクルナは驚愕して頭を抱えてしまった。
「せ、聖典を改変したのは知ってたけど、、、ま、まさか最重要と教えていた龍の章を偽典として破棄していたとは、、、あ、頭いてぇ、、、!」
メルクルナがそう言うとセアース達シスターやメルクルナ教国の聖騎士達が口々に「お許しを!」や「メルクルナ様、御慈悲を!」っと言うがメルクルナは、
「あー、アスモデル?ちょいこっち来て、、、座標送るから、、、あー聖典も持ってきて!」
そう言ってアスモデルを呼び自分は玉座に座り込んでしまった、転移陣から現れたアスモデルはメルクルナを見た後、周りを見回し、、、
「メルクルナ様御呼びでしょうか?、、、あら?トリア様にセアース様ですね?」
「あ、あなた様は、、、?」
「失礼しました、私はメルクルナ様の眷属である天使族のアスモデルと言います。
トリア様とセアース様はどうぞアスモデルと呼び捨てにしてください、、、」
「メルクルナ様の眷属様、、、呼び捨てにするなど、、、!」
「トリア様とセアース様はメルクルナ様のお気に入りの信徒様で高い信仰心を持つ方々です。
我等天使族が命を賭しても御守りする価値が有るのですから、、、」
「あー、アスモデル悪いけどその辺にして、聖典の龍の章を教えてあげて!
私は少し寝る!」
そう言って玉座のもたれかかり目をつぶってしまったメルクルナをアスモデルが困ったように見詰め、キャロリン達の元に来ると何があったのか聞いてきた。
他の面々が答えられないので、代表してアンディ王太子が答えると、、、
「は、はぁ、、、ドライト様がキャロリン様の国を造るためにアレクスを占領、、、メ、メルクルナ様がお授けした聖典を破棄した!?
て、天罰と神罰を愚か者達に!「アスモデル!龍の章!」は、はい!メルクルナ様!」
そう言うと、アスモデルは大切に持っていた聖典を開き、龍の章を探し始める。
ちなみに聖典にはメルクルナ著ドライト監修と書かれている。
そして、ドライト達はと言うと。
「唐揚げとハンバーグは良いですけど、私の男体盛りは嫌ですよ!?」
「駄神のリクエスト、、、ドラちゃんが駄神に決めて良いって、、、言った!」
「、、、ドライト、神との約束は破っちゃダメでしょ?」
「、、、そうですわね、、、この世界の管理神であるメルクルナさんとの約束なのですから!」
「いやいやいや、シリカ姉にサルファ姉!何言って、、、え?見たくないのか?、、、ドラ公約束は守るべきだぞ!」
「メ、メルクルナさんに確認します!ご飯の用意はその後ですよ!」
「ドライトの反抗期とその終わりを記念して今日は私も腕をふるうわ!」
「おお!セレナの料理は久しぶりだ、、、!楽しみだな!」
「「かあちゃまのごはん!、、、ところでとうちゃま、かあちゃま、なんたいもりってなに?」」
「「それは忘れなさい!」」
っと、今夜の献立と男体盛りをするかしないかで議論していたのだった、、、!
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