幼龍編 愛と感動の孵化

ドライトさんですよ!?ドライトさんですよ!!


ウキャー!もー興奮しっぱなしです!


とうとう妹達が孵化したんですよ!


、、、はぁ?その時の事を話せ?愛と感動の孵化でしたよ?具体的話せないのかって?


しょうがないですねぇ~




メルクルナが龍の卵を狙った愚か者達を許し、復活させてから半年があっと言う間に過ぎた、罰された法皇や国王に皇帝達が他の者と交代すると言うだの。

メルクルナに反省したなら聖典とか直せ、あと国民とかにちゃんと報告するまで引退するなと言われて頑張ってた(法皇達が)、だのあってあっと言う間だった、、、


俺はと言うと防衛戦をする必要が無くなって、平和でのどかな日々を送っていた、、、


たまにメルクルナと実験してジェードが被害を受けたり、アンジュラと実験してアラトロンが被害を受けたり、ハマリエルやフルと実験してマルキダエル達が被害を受けたりしながらも、平穏な毎日を送っていた、、、うん、俺達は平穏だったな!


そんなこんなで面白可笑しく、実験したりお仕置されたりしながら半年が過ぎた訳なんだけど、この頃からキャロリンがジェード王国王立学園に通いだした、王立学園に興味があった俺はシリカ姉達と遊びに行ったんだけど、ドラゴンに擬態してたのに何故か速攻でバレた、、、


ドラゴンのフリをしながらキャロリンの頭に乗ってただけなのに教室に入った途端、「ドライト様!」っと皆ひれ伏してしまったので擬態も止めてフラフラしてると図書室を見つけたんだよね。


そこで俺はキャロリンが教室に行くと図書室に籠こもってこの世界の情報などを集めだしたんだ、管理システムや龍珠のリュージュさんからの情報の方が正確なんだけど人の目から見た情報に触れたんったんだよね。


それでジェード王国王立学園はこの世界の最高峰の学園の1つだけど、ナンバー1はどこかと言う話になると別の大陸に学園都市と言う物が在って、そこの賢者の学園と言うのが間違いなくナンバー1だと、どの本でも載っていたので学園都市に興味を持った。


神界メルクに行って管理システムから見てみたり、実際に通った事があると言うハイエルフのゾーランに話を聞いて管理システムから見た情報とあまりに違って??っとなってしまい、詳しく聞いたら500年前に通ったと言うのでデコピン食らわしたりしながら、情報収集しているとキャロリンの比較的まともな方の兄、アンディ王太子が賢者の学園に1年だけティナと留学したと言うので話を色々聞いたりしていると、創立者の大賢者と面識があると言うメルクルナが加わり、アンジュラが「、、、面白い話し?」っとよって来て、さらにハマリエルとフルが「何してるんですか?」と来たのでワイワイ賢者の学園の話をしてすごしていると、、、




ステラとルチルが孵ってました!




え!?なんで!?どー言う事!?

なんか、図書館で書物や本を漁ってたりアンディ王太子に話を聞いてたら、孵化しちゃってるんですけど!?

そう言えば突然セレナ母様達が半月位王都に行ってても良いわよ?っと言われて、王都や神界メルクの別荘に行っていたけど急に許可をくれるなんておかしいとは思ったんだよね、、、


なんかキャロリンにくっ付いて学園に行きだした時から3ヶ月程経ってるらしい、んでアスモデルとオクが急に来て何事?っと思ってたら、「「ドライト様!ステラ様とルチル様の無事の孵化おめでとうございます!」」って言われて慌てて巣に戻るとステラとルチルが元気に飛び回っていた。


セレナ母様に1週間前に孵ったと言われメルクルナにアンジュラ、ハマリエルとフルと驚きながら、セレナ母様に何で呼んでくれないのか!と、泣きながら聞くと、、、


「ドライト?“これ”は何?」


そう言ってセレナ母様が顔を向けて指差したのは、、、俺とメルクルナとアンジュラにハマリエルとフルで作った花火だった。


俺達は次の瞬間巣の外に向けて飛び出していたが左でメルクルナとハマリエルがレムリア祖母ちゃんに、右でアンジュラとフルがヌーマ祖母ちゃんに捕まっていた。


俺の後ろにもガンジス祖父ちゃんにモリオン祖父ちゃんの気配を感じる、さらに加速しようとした俺は左右からタックルを受けて捕まった、最初は祖父達に捕まったのか?っと思ったがよく見ると、、、


なんとステラとルチルが俺に抱き付いてきていたのだ!


「にーちゃ?」「にーちゃだ!」


俺の匂いで本人か確認したようで、「だっこ!」だの「おんぶ!」だの言っているが、今は逃げなければいけないので俺は


「に、にーちゃはきゅうようがあるんですよ!?

ちょっと、はなしてください!」


っと、もがいていたがアッサリと祖父達に捕まってしまったのだった。




その後、、、


「さて、私達がステラとルチルの孵化になんであなた達を呼ばなかったのか分かりますね?」


そう言う母親に俺達は最後の抵抗を試みる。


「わ、わかりません!そのはなびはステラとルチルのふかのときに、しゅくほうようとしてよういしたものです!

なんのへんてつもないものです!」


「そうね! なにも変哲もないごくごく普通の花火よね! 」


「うん、、、問題ない、、、」


ハマリエルが横でウンウン頷うなづいてるがハマリエルの横でフルが「あれって廃棄はいきしたはずじゃ、、、」っと真っ青になっている。


「、、、なんの問題もないのね?」


するとセレナはニコニコと微笑みながら、手近にある花火を1本手に取り先をドライト達に向けた、すると、、、


「あ、あぶないですよ!?」


「セ、セ、セ、セレナさん!そんな危ない物を人に向けないでください!」


「ドラちゃん、、、結界発動、、、!」


「ギャー!メルクルナ様助けて!」


「なんで私まで〜!?」


慌ててドライトとメルクルナとアンジュラが結界を張りその後ろにハマリエルとフルが逃げ込む。


「問題ないなら何故結界を張るのです!」


「、、、やけどするかもですからですよ?」


「そ、そうよね!乙女の肌が火傷したら問題だもの!」


「結婚前に、、、傷物になるのは、、、嫌!」


そう言いながら、花火の向けられた先から逃げる俺達をディアンが擁護ようごしてくれる。


「セレナ、、、ドライト達が言うように本当にただの花火ではないのか?」


「あなた、、、あれを見てもそう言えるの?」


セレナがそう言ってドライト達を指差す、ディアンがドライト達を見ると、、、

全員がフル装備になっていた、しかも龍神達の鱗や牙をドライトが自分やシリカ達にメルクルナの為に作った物で苦心して作った原始の神々が装備する物と同等に近い仕上がりになっている一品だ。


ディアンは唖然として見ていると、セレナだけでなくヌーマとレムリアも怒って言う。


「ドライト、、、危ない物を作ったら報告する様に言ったでしょう!」


「あんた等が花火を仕掛けているのに気がついて撤去して回ってたんだからね?」


「ふぅ、、、撤去してる間にステラとルチルが孵化したのよ、、、あなた達この花火を孵化と同時に撃ちだすつもりだったんでしょう?」


そう言ってセレナやレムリアにヌーマは花火の山、およそ100個位ある花火を見る。

するとフルが言い出した、「あれぇ〜?ドライト様もっと多くなかったですか〜?少し廃棄したんでしたっけ〜?」横でハマリエルが必死にフルを止めようとしていたが全部話されてしまったのか真っ青になっている。


「ドライト?」


「ち、ちがうですよ?」


「ドライト?」


「いもうとたちにきれいなはなびを、いっぱいみせたかったんです!」


「、、、ドライト?」


「すぐにてっきょします!」


何かを感じ取ったのか、ドライトはそう言うとメルクルナ達と一緒に巣の外に飛び出したのだった。


「にーちゃ!」「いっしょにいくの!」


ちなみにステラとルチルはディアンに捉まって抱っこされながらジタバタと暴れていた、、、




ドライト達が花火の回収に入ってから数時間が経ってセレナ達が頭を抱えていると、巣の外に転移陣が現れた。


「セレナ様、ディアン様、龍神様方、里帰りから戻りま、、、な、なにこれ!?」


「シリカお姉様どうし、、、ウ、ウソ!」


「な、なんだよサルファねぇ!そこで止まったら転移陣から出れないだろ、、、へ?」


シリカ達三人が見たのは花火の小山だった、ゆうに10万発は有るだろう。


「こ、これってドライト達が設置したあの花火!?」


「私達で里帰り前に撤去したはずじゃ、、、」


「な、何だよこの数は!」


シリカ達も驚いているがセレナや龍神達も頭を抱えている、そこにディアンが眠ってしまったステラとルチルを連れてきた。


「、、、どうも他にも隠して設置してあったようでな、、、今ドライト達が撤去して回っているのだよ」


「あ、あの子達は、、、」


そうシリカが言って呆然としているとドライト達が花火を抱えて帰還した。


「これでぜんぶですね?」


「一応地図を確認しながら3周見て回ったから撤去漏れは無いはずよ?」


「綺麗な花火、、、見たかった、、、」


「メルクルナ様、数も合っていますから漏れはないですよ」


「アンジュラ様〜別の機会もありますよ〜」


そんな事を話し合っているドライト達にシリカ達が怒りだした。


「ちょっとドライト!こんな危ないもんなんで大量に作ってるのよ!」


「ドライトさん?暴発していたら皆さんどころか妹さん達にも怪我させていたのかもしれないんですよ?」


「そうだぜ?おかげ孵化を始めた時に見つけて慌てて撤去したんだからな?」


「なにをいってるんですか!なんのへんてつもないふつうのはなびですよ!?きけんなんかありません!」


その声を聞いたシリカは、、、


「、、、へ?ドライトあなた喋しゃべり方が、、、幼児語じゃなくなってる!?」


「ド、ドライトさん、ど、どうしたんですか!?」


「いつまでもようじごでしゃべるドライトさんではないですよ!?せいちょうしてるのです!」


「そういや、私が王都で少し遊んで来いって言いに行った時から、幼児語じゃな[ボコ!]ギャアァァァ!いてぇぇぇぇ!セ、セレナ様何するんですか!」


セレナはカーネリアに拳骨を落としながらドライトに急接近すると、[ガシィ!]っとドライトを掴まえて抱き締めた。


「ドライト!成長してたんですね!怒りのあまり気がつきませんでした!

あと、カーネリアは気がついていたのに何で報告しないのですか!」


「えええ、、、」


カーネリアは納得がいかない様だが、まぁ当然だろう。

そして掴まってしまったドライトはジタバタと暴れて、花火の回収と妹達のお世話が!と叫んでいるのだった、、、




結局花火に関しては10発もあればジェード王国の首都テレサが壊滅する程度ですから心配ないです!っと自信満々で言うドライト達何時もの面子がお仕置を受けて、花火は封印される事となったのだった、、、




と言う訳ですよ!さぁ、妹達のお世話の続きですよ!


、、、へ?愛と感動が無い?


何言ってるんですか!孵化してすぐに匂いで私が兄だと気がつき抱き付いた愛のシーンが有ったじゃないですか!?


卵から孵化して初めての出会いの感動もあったでしょう!?


っと言う訳で私は妹達のお世話の続きを、、、


「キャロです!び、美幼女ですよ!ドライト様これを本当に着信音とやらにするんですか、、、?ううう、、、は、恥ずかしいよぉ、、、」


あれ?キャロから連絡ですねどうしたんでしょう、、、?


[ピッ!]


『はーい!ドライトさんですよ?どうしましたか?』


『あ、、、ドライト様こちらにはお戻りにならないのですか?もう暗くなってきたので私は帰ってもよろしいでしょうか、、、?』


『、、、妹達が孵化したと聞いて慌ててしまってキャロの事を忘れてましたよ!?』


こうして、俺はキャロリンの元に1度戻り、キャロリンを妹達に会わせてあげてから王宮に送り届けたのだった。

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