第902話 言えない

水虫で来たなんて、誰にも言えない。


スリッパが片方違うやつはいて、水虫のほうの足は靴下はいてなくて。


家族に「スリッパ違うよ」って言われたとき、


「水虫だから💢」と答えねばならない恥ずかしさ。


若さ故に恥ずかしさはなかったのに、なんだか年取る毎に自らを恥じる気持ちが強まるのごとし。山のごとし。

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