第33話 あー、思い出した

たまに東京に飛行機に乗っていくんだけど、このときは名古屋だった。


搭乗する時、前を歩くお姉さんのスカート(mini)が歩くたびにどんどん上へずれていく。


その原因は


デニールの高いタイツのせいだ。


とうとうお尻丸出しになって、薄っすらとパンツが見える。


隣を歩くおじさんがわたしにそっと耳打ちした。


「わたしが言うと問題あるので教えてあげてくれませんか?」


わたしは言うと、ごめんなさい。葛藤してた。


「このまま見ているか、言うべきか。いや見ているととても嬉しい気持ちになってくる。でも言えばお姉さんはとても恥ずかしくて羞恥の顔を露わにするだろう。それも見たいけど。タイツから透けるパンツを見るのが好きだ。お姉さんの腰は張りがあって大きい。そして腰は見事にくびれている。思わず前を見てみたいきになる……」


「わたしが言うと少し……」


おじさんが言い続けるので、仕方なく、協調性を持ち合わせている常識人として、お姉さんに声をかけた。


「スカートめくれてますよ」


「あ、」


お姉さんは慌てて直したけれど、やはりあるくたびにずっずっとスカートは上へと上がっていく。


もうわざとしか思えない。


そして、おまけで嬉しかったのは、お姉さんがものごっつ可愛かったことだ。


多分、日頃誰にも会わず黙々と仕事をしているわたしへの神様からの贈り物だったんだろう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る