あとがきへの応援コメント
『構成力を意識してみよう杯』にご参加いただきありがとうございます。
良かったな、と思うところはキャラが生きていたところと雰囲気をしっかり出せていたところだと思います。キャラ毎の裏事情、葛藤がよく見えたのでとても"生きている"と感じました。
また、美月さんや御堂さんはとてもキャラが確立されていて良いと思いました。十万文字の間キャラを確立するというのは実はとても難しいと思うので、世界観の維持という観点からしても良い点だと感じました。
気になったところは3つで序盤の惹き付け、視点について、狂言回しです。
序盤の惹き付けに関してです。視点をあさみに当てるのか、半月という店に当てるのか、美月さんに当てるのかで大きく変わるものですが、それが散ってしまったために序盤の惹き付けが弱くなってしまったと感じました。序盤の文章だと「あさみが主人公なのかな」と思うのですが、蓋を開けてみると具体的な主人公として設定できるキャラがいないこと、強いて言うならばどちらかというと美月さんなのでは、と感じます。なので、あとがきで視点が散った理由はわかりましたが、序盤だけでもどれかの要素を強く見せることを意識してみてはいかがでしょうか。
視点についてです。上で述べた「視点が散ることによって生まれてしまう弊害」以外にも、だれの視点なのかを分かりにくくしてしまっている話がありました。構造上仕方ない点もありますが、「たくさんのキャラが固定の店で展開するお話集」ではない以上この点は大きな困惑点になりうると思います。
最後に、狂言回しについてです。これに関しては一概に「これが正しい」というものがないので参考程度にしていただけると嬉しいです。
御堂さんと美月さんが度々狂言回しのような会話をしますが、これが初見の読者だとかなり深読みしないと理解に及ばない物が多数でした。ほんの少しだけでいいので、中身の糸口をつけると狂言としての味が出ると思います。
構成に関しては、序破急のうちの破急の展開がかなり早いなと思いました。また、視点の散りの弊害のひとつとして、アフターストーリーの味が薄くなってしまいがちです。キャラ個人を魅せるのが上手いと感じただけに、キャラ同士の絡みが薄くなってしまっている点を残念に思いました。面白い作品なので、じっくりとキャラの絡みが見たかったです。
長々と失礼しました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。もう、おっしゃる通りで、この話には山のように改善点があります。(^^;;
小説としてはかなり特殊な作りなんですが、元々はサウンドノベルのシナリオとして書いたもの。本作は、そのトゥルーエンドだけを書き出してあります。なので、前半選択肢を選んでノーマルエンドに飛ぶ部分がざっくり欠けていて、その分ひどく薄味になっているんです。それがもとで中盤、後半が駆け足の印象になっていると思います。他の読者さんにも、同様の指摘を頂戴しています。とほほ。
視点が動くのも同様で、画像で補完して展開するはずのものをシナリオだけ並べてあるので、描写が足らないんですよね。テレビドラマの音声だけを聞いている印象……そういう欠点を解消できていません。
御堂さんと美月さんの掛け合いも、伏線として置くには少しあっさり過ぎなので、ご指摘の通りもう少し揉む必要がありますね。
シナリオのリメイクものとしては、まだまだ熟成が足りません。あさみ視点に固定して、もう一度揉み直すのもありかなと思っています。
告別 三への応援コメント
「自信ある台詞」自主企画参加ありがとうございます。m(__)m
「月の裏側が見えないことは、みんな知ってます。誰も疑わないし、見ようとする人もいないわ」
から
「私たちは、みんな半月。半分は見せているけれど、残り半分は自分自身にも分からないの……」
までの台詞、印象に残る台詞だと感じました。
「半月」という名に込められた気持ち、思想が感じられます。
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。なにせ美月さんのセリフはほとんど直球がないので、この序のセリフもトリプルミーニングくらいになってます。(^^;;
最初に読者さんが序を読んだ時と告別の時とで、どのくらい印象にズレが出るか。そのあたりが、わたしの仕込みになりますね。
編集済
あとがきへの応援コメント
まずは、企画参加ありがとうございます。
「半月」を拝読させていただきました。
小説家に限らず、創作家すべてにとって、陰と陽を併せ持つ「月」は本当に魅力ある素材だと、改めて思いました。
一曲の音楽からここまで想像を広げられる創造力はうらやましい限りです。
あとがきにも書かれていましたが「魔女」的である美月さんが、話を読み進めていくうちに、登場人物と同じ「人」であることを読み手に気付かせていく、という構成はとてもおもしろかったです。
美月さんの在り方は「魔女」であっても、その生き方は登場人物となんら変わらない「人」だったんだ、と感じられました。
ただ、美月さんを魔女にした設定でもおもしろい作品になっただろうな、とも思いました。
本作品では全員が(あ、一名違うか)半月の闇を乗り越えて光の当たる場所へと歩きだしましたが、より深く闇へ降りていく人が一人くらい描かれてもおもしろかったかもしれません。
「笑ゥせぇるすまん」みたいな。あれは登場人物が全員転がり落ちていく話でしたっけ?(笑)
作品の作り方として「変則的なこと」という風におっしゃっていましが、
今のライトノベルというジャンルにおいては変則的なことって、何もないような気がします。ぶっちゃけていえば「なんでもあり」なのだと。
何年も小説から離れていて、ひさしぶりにwebの小説投稿サイトなんかをチラチラと見ていたら、一人称と三人称が混ぜこぜの作品があって、そんな書き方でも「おもしろい」という評価がされているのに愕然とした記憶があります(笑)
これは私の凝り固まった固定概念なのかもしれませんが、一人称の書き方は物凄い強烈な視点なので、本作品だとあさみちゃんと卓が同じ立ち位置だった為、どちらに感情移入をしても、すぐ隣に別の対象が現れるので、感情移入が持続しない弊害があったように思います。
これが敵対関係のような立ち位置の違う二人の一人称だとわかりやすかったのですが。
とはいえ、とてもおもしろかった作品には違いなく、チートだ、ハーレムだ、かわいい女の子がわんさかっていうのも良いのですが、もっと「半月」のような作品もライトノベルとして前面に出てきて欲しいと願う次第です。
長々と書いてしまいましたが、改めて企画参加に感謝を。
それでは、また。