第17話 夢見るユーキ、その3(アニメの関西弁は、何故違和感があるのだろう?)
ワイバーンを倒した後外に出ると、既に夜が明けていた。
街へ戻って来たユーキ達4人。
魔石の換金を済ませ、みんなで食事をしている。
「随分値は落ちちゃったけど、まあ良しとしましょ」
魔石の買い取り金を4等分したら、1人あたり大体100万ジェルになった。
「そう言えばアイ君達、何でこの街に来てたの?」
「ん? ああ、その事なんだが……」
アイバーンが何かを語ろうとした時、ふとユーキを見て。
「いや……今日はやめておこう……ユーキ君がもう限界のようだ……」
虚ろな目をして、今にも寝落ちしそうなユーキ。
「フフッ、無理もないわ……僅かの間に色々あったから疲れちゃったのね」
「今日はもう宿に連れて帰るわ……アイ君達はどうする?」
「我々も同行させてもらうよ……まだしばらくはこの街に滞在するつもりだからね」
パティにおんぶされて眠っているユーキ。
「重くないかね? パティ君、私が変わろうか?」
「いいえ、この役だけは誰にも譲らないわ!」
(フフフっ、こんなチャンスを逃してたまるもんですか! このまま同じ布団に連れ込んで、あんな事やあんな事やあんな事を……)
「悪魔の顔になっているぞ? パティ君」
暗闇の中、声が聞こえる。
「ユーキはん! 起きなはれ、ユーキはん!」
「いつまで寝てまんのや? ユーキはん!」
「うん?……」
「この声……またお前か……」
「いやー、ほんま災難やったなー、まさかあんなデッカイ魔獣が出てくるやなんて、ウチめっちゃびびりましたわー」
「ああ、今回はエセ関西弁か……」
「それにしても、よう倒しはりましたなー、ウチもうアカン思いましたわー」
「関西人の怒りを買うからやめとけ!」
「じゃあやめるニャ」
「そろそろ苦しかったんだろ? 僕に感謝しろ」
「そんな事無いニャ! まだまだ行けたニャ!」
「ほう? なら続けるか?」
「あ、飽きたから今日はこれくらいにしといてやるニャ!」
「猫キャラは気に入ってるんだな」
「そうだ! 1つハッキリさせときたかったんだ……なあ! 本当はどっちなんだ?」
「ん? どっちと言うのは、目玉焼きはしょうゆ派かソース派かって事かニャ?」
「聞いてねーよっ‼︎」
「因みに塩ニャ」
「塩かよっ!」
「しかしケチャップも中々捨てがたいニャ……」
「どれでもいいわっ‼︎ 」
「……アイバーンが言ってた事は、本当なのか?」
「でもやっぱり何もかけないで素材そのものの味を楽しむというのも……」
「聞けコラッ‼︎」
「フニャッ‼︎」
「……僕はおっさんなのか……それとも、元々女の子だったのか?……」
「ユーキはどっちだと思うニャ?」
「うーん……正直言って分かんないよ……今までの記憶が全部偽物だったとはとても思えない……でも今の姿が妙に違和感が無いのも本当なんだ……」
「真実を知りたいかニャ?」
「知ってるの?」
「勿論ニャ」
「マジか!」
「マジニャ」
「し、知りたい……」
「分かったニャ…………」
「ユーキの本当の姿は……ってここで教えても目が覚めたら全部忘れるって、何度も言ってるニャ! いい加減学習するニャ! バカなのかニャ? ニャハハハハハ‼︎」
「出て来いテメェ‼︎ ぶっとばす‼︎」
「ニャハッ! ぶっとばされたくないから逃げるニャー!」
「あ、まてコラ‼︎ 逃げんなー‼︎」
「絶対いつかぶっとばす……」
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