第5話 再々考
またしばらくして、アキレスはまた答えの違う問題を見つけてしまいました。アキレスは迷いました。もし、また司書様に相談して怒らせてしまってはどうなるかわかりません。アキレスはしばらく考えましたが、答えが違うことから目をそらすことはできませんでした。
「司書様、相談があるのですが。」
「なんだね」
「どうしても答えの合わない箇所があるのですが。」
「君、三度目だぞ」
「はい」
「・・・わかった。こちらに来たまえ。」
司書はそう言うと別の部屋にアキレスを別の部屋に案内しました。アキレスが通された部屋は、まるで裁判所のようでした。中央の長老らしき人が口を開きました。
「アキレスというのはキミかね。」
「はい」
「キミはうちの3000年も引き継がれてきた書が間違っているというのかね」
「ある部分は、そうだと思います。」
「こちらでも検討した。そんな筈はないがキミは自分が正しいと思うかね。」
「はい。そう思います。」
「それではキミは破門ということになる。幸いキミはまだ若い。今自分の過ちを認めればまだ許そう。キミは自分が間違っていたと認めるかね。」
「・・・。いえ、書が間違っていると思います。」
ざわざわ。。。ざわざわ。。。
カンッカンッ
「静粛に。残念だが、それでは、アキレスは破門とする。以上。」
そして、アキレスは破門されました。
二度と教団の門をくぐることはできなくなりました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます