フラメンコ

○あなたはもう忘れたかもしれないが


何とかという特急でグラナダまで行きました。

バルセロナのサグラダファミリア。

登りましたねかなり上まで。


暖かい地中海。スーパデペスカード、トルチリア、

パエリャ。オリーブとサフランの香り。


○あなたはもう忘れたかもしれないが


グラナダ、アルハンブラの宮殿。

日系アメリカ人に声をかけましたね。

下町でギターの作業場をのぞいたり。


そしてあのソクラモンテの丘。

強烈なギターとフラメンコの踊り。


私がスカーフを巻かれて踊ったの憶えてますか?

あなたと二人のフラメンコの夜、一生忘れません!


○あなたはもう忘れたかもしれないが


マドリード、ここにも1ヶ月近くいましたね。

私は小説を書くとかいって

毎日オレンジばかり食べてた様な気がします。


食堂でバッグを盗まれましたね。残念、ちょっとした隙に。

置き引き、ほんとに申し訳ありません。


○あなたはもう忘れたかもしれないが


蚤の市で火縄ライターを買いました。風が強くても火がつく

しかも安いということでたくさん買いました。


マドリからサンセバスティアン行きの夜行列車、

みんなから大歓迎されてまったく眠れませんでしたね。


○あなたはもう忘れたかもしれないが


サンセバスティアンの砂浜を歩いたような気がします。

国際夜行列車、夜中に停車して目を覚ますと、ボルドーでした。


パリ。地下鉄であちこち移動。ルーブル美術館にミロのビーナスを

見に行きました。人も少なく目の当たりでしたね、これ本物?て感じ。


セーヌ川、モンマルトルの丘、ムーランルージュ近くのホテル。

凱旋門、サンジェルジェ、大使館。シュトレーン。


○あなたはもう忘れたかもしれないが


アムステルダムでサンダーバードを見ました。

灰皿付の椅子でしたね。いよいよ旅も終わりです。


思えばあなたはコペンから意を決してデュッセルへやってきました。

涙のあと針金を作りまくり、半年後この旅行が実現しました。


○あなたはもう忘れたかもしれないが


あと1年頑張って日本に帰ろうと決めたのもこの頃でした。

車を買って、コペンに一旦戻ることにしました。凱旋です。


みんなを見返してやりました。あなたはとても生き生きとしていましたね。

ほんとにみんなに好かれているな、大事な人だと心底思いました。


○あなたはもう忘れたかもしれないが


大槻、岡山の大阪漫才コンビはほんとに面白かったですね。

その大槻さん、もと整備士が我々に加わりました。


憶えてますか。突然の大雨でワイパーのヒューズが飛びました。

大槻さんはとっさにタバコの銀紙で直してくれましたネ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る