テレ日和
朝も早よから起きている。
二回コーヒーを飲み、父が起きているのを確認して、「パン持ってきてあげようか」と聞き、食パンとコーヒーを淹れて持って上がった。
その後わちゃわちゃと部屋で色々していたが、テレビが見たくなり、一階に下りればまた韓ドラなので、二階にて父とニュースを見る。
戸口に立つと、「なんや」と言うので、「テレビ見して」と言うと「入りや」と言われ、その辺に腰かける。
すまたんを見る。詳しくはジップか。
ボブ・ディランがノーベルを取ったというので、彼の歌を聴こうと思った。
ビートルズにボブ・ディラン。ご立派な趣味じゃないか。
村上春樹の作品は馴染めなかったわ、と話し、それから黙って本に集中する。
あまり語らないのが礼儀ってもんだ。
それからぽつりぽつりと話したり、黙ったりしてイルカの低周波の様なコミュニケーションは続き、彼のくさっとした気性も私のほのぼのとしたものに染まったらしく、最後はご機嫌だった。
一人もいいけど、たまには誰かとね。
そう言葉を掛けたくなった。菊次郎とさきのお母さんが、息子のためにわざと金をせっついてはせっせと貯金し、何千万と残しておいてくれた話などして、別れた。
父は永遠の友である。
死に別れようとも、父とはそういう存在であり続けるらしい。父の夢には祖父が立つらしい。
いつかは、ちゃんと法事にも出なきゃな。
向こうの家と、正式に付き合いをし出すということか。気が重いが仕方がない。それが大人というものだ。
私は今度こそ大人になれればいいと思う。
向こうが子供でないことを祈る。
起きてきた母が、「あんたこれ着れるんちゃう」と服を出してきて、薄手のそれに袖を通したら肩が張ってて駄目だった。
悔しい。
では。
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