存在の限界と境界。

存在の末端で触れ合うわたしたち自身にに寄せる同情は

永遠に一つになることを許されないこの体から

この生から始まる


存在の末端で

皮膚で指で

爪先で


わたしたちは限界を持ち

限界に区切られ

境界によって自己となり

境界から他人と別れる


一個の存在としての限界が

他人との始まりであり


一個の存在としての境界が

他人との入り口である



それでもまたわたしたちは

末端でしか触れ合えないことを寂しく思うのだ



限界が

わたしでありあなたであり

境界が

わたしをなしあなたをなし



どうしようもない孤独と無力さをもって

わたしたちを一人にし

他人と結び付ける

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