夢魔の百合ふたたび


 ――カードを選んでください。


【II 女教皇】 冠とヴェールの女性が書物を手にしている。






 酒場でのおしゃべり


 はじめてドレスを着た

 夕ちゃんはうれしそう


 ゴスロリ好きだけど

 お金かかるからもったいなし

 自分はブスだし似合わないって

 思い込んでたんだよね


 ほんとは、みため清楚な美少女なのにさ

 中身のほうはヤンデレさんだけど、、




 夕ちゃんのひくピアノ

 静かなものがなしい調べ


 昼子はいつしか

 眠りに、、、、






「、、、お姉ちゃん」


 夕ちゃんがなにか

 そばでささくような

 気がしましたが

 ききとれません



「、、あれはわたしの

 つくってしまったもの


 わたしが呑まれれば

 悪夢の穴は埋まるでしょう」








「お姉ちゃん、、、、


 わたしが、お姉ちゃん、、の、、、

 身代わり、、になり、、ます、、、



 だから、、、、


 悪い、、夢は、、、

 もう、みま、、、


 、、せんよ」



「さようなら、、


 大好きな、、、

 お姉ちゃん、、、、」








 めがさめると涙をながしていました

 なにかかなしい夢でもみたのでしょうか


 昼子のそばにだれかいてくれたような気がします

 あれはだれだったのでしょう



 とても大切な人だったような気がします

 なのにどうして思い出せないのでしょう


 どうしてこんなにかなしいのでしょう

 どうしてこんなに涙がでるのでしょう





 夕ちゃんがいません

 夕ちゃんがいません


 どこにもいません













【TRUE END】

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る