傀儡

暗い硫黄の

海の片隅で


君は糸に絡まって

動くのを止めた

腐っていくのかな

食べられていくのかな


繭の唾液で

標本にされた君は

糸に体を任せ

食べられていく


嫌なの

夕方に行くの

帰りたいの


同じ成分でできてるの

僕の体と構造が

君の海溝へ

ずっと

君へと

溶けていく


大丈夫だから

僕は君を

愛しているから







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