序章
第0話 はじまりの願い
「お前の願いは叶えてやろう」
人間の男が安堵の息をつく。緊張が解けゆくのと同時に、喜びの色が広がっていくのが容易に見て取れた。
長年、待ち望んできた時が訪れた。間にあった。ようやくめぐり会えたのだ。
この機会を逃すつもりなど毛頭ない。
「ただし、条件がある」
男が身を強ばらせ、
「なぁに、簡単なこと。ただ俺の願いも、お前に叶えてもらいたいだけだ」
男にしてみれば
しかし、それも一瞬のこと。
男の双眸に宿る強い決心を覆すようなものではない。
そうして、人間の男は
「あなたの願いとは……?」
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