第10話

「先輩、10月です」

「そうだな、月日が流れるのは早ぇな」

「ハロウィンですよ!」

「……お前、本当に食いもんが関わるイベント好きな」

「かぼちゃ美味しいじゃないですか! あとハロウィンの色味が好きなんですよ、オレンジと黒! そして紫! 可愛いですよね」

「かぼちゃって言っちゃってんじゃん……」

「そしてハロウィンと言ったらアレですよ、アレ。とりっくおあ、えー、と、とりーと?」

「お前の英語できなさにはびっくりするわ。トリックオアトリートな」

「そうそれ」

「朝一からそれかよお前」

「いいじゃないですかー。いっつも私の引き出しからお菓子持ってくくせにー」

「お前のお菓子は俺のもの。」

「いい歳してだせぇジャイアニズム披露すんのやめてもらえます?」

「因みに悪戯を選んだらどうなるわけ?」

「これ以降、先輩に渡すお菓子は全てたこ焼きようかんになります。」

「悪戯がエグい!!」

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