第11話 『偉大なる魔導師』
霊彦達が
「大魔導師が集まらないだと!?」
そう叫ぶのは国王『ラン・ダンク・ギャラド』、そしてその言葉に答えたのは魔導大臣『ウェン・トン・ルン』、如何にもリズムに乗ってそうな名前だが立派な強面のご老人である。
「その通りでございます陛下、現在我が国出身で
はなってくれるようですがいくら大魔導師とはいえ風龍が相手となる
と……どんなに善戦しても一時間程の防衛で精一杯でしょう」
「一時間……何故ローゲンは世界を破滅へと導きかけた
としているというのに力を貸さんのだ!!」
現在彼らが話しているのはお察しの通り風龍についてだが、それは決して喜びによるものではなかった。何故なら風龍は人を襲うからである。しかもその力は物理攻撃にこそ弱いものの、ドラゴンは圧倒的な魔力を有し高度な攻撃型の魔法を使うので一度暴れれば手がつけられなくなる。そしてドラゴンを封印する方法は一つしかない、それは強力な魔法で眠らせるということなのだが、ドラゴンは必ず人の立ち入ることのできないような場所で寝、行けたとしても数キロ以内に近づくと起きてしまう為寝ている間に物理攻撃で撃退、ということができない。しかも『寝る』ということは『起きる』ということなので厳密に言うと封印さえもできていない。
肝心の眠らせる方法は、先述した通り膨大な魔力を使った魔法を行使するしかなく、それをするにはこの世界において最強と言われる『
「何か…何か手はないのか……」
王のその問いに答えれる者はおらず、夜の静寂に包まれた宮殿もまた、静寂が流れていった…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます