第52話 ぺこりの酒場暴言記
ヒック、やあ、おいらです。
飲んでます。大将、同じのもう一杯。
「ぺこりさん、体に毒ですよ。刺身の盛合せ三皿、焼き鳥百本。カニクリームコロッケ、ソーセージの盛合せ、天丼、カツ丼、親子丼、焼きおにぎり十個。締めのラーメン五杯。胃が破裂しますよ」
良いんだ。破裂しても、ヒック。
「どうしたんですか?」
カクヨムが悪いんだよ。
「カクヨムって何ですか?」
それだよ。知名度の低さ。だから、誰も読んでくれない。
「ぺこりさんのことだから小説ですね」
そう、せっかく何ヶ月もかけて計画練って書いた小説が全然、読まれない。こんな悲しいことってありますか?
「でも、ぺこりさん、無名だから仕方ないですよ。有名になれば読まれる」
どうすれば、有名になれます。ヒック。
「奇をてらったエッセイでも書いてみたらどうですか?」
もう、書いてるわ。そこそこウケているけど、小説に誘導できないんです。
「じゃあ、打つ手なしですね。いっそ、誰彼構わず、べた褒めして、お返しを期待したら」
それ、不正行為。友達を増やそうとクリスマス企画に乗ったら、不正だって、某巨大掲示板に名前とアカウント晒されちゃったよ。これで、名前が売れたかと喜んだけど、何の反響もなし。ヒック。大将、お代わり。
結局、底辺は底辺のまま終わるんだな。ヒック。
「世の中そんなもんでしょ。過度に期待しちゃダメですよ」
ふん、おいらの気持ちなんて、誰も分からないよ。大将、お勘定。じゃあ、またね。
「しかし、コーラで酔える人、ぺこりさんくらいだわ」
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