適当な詩詰め

ひよこ

にこやかにあれ

嫌いなら嫌いって言ってよ。

じゃないともっと依存しちゃう。

横から見た貴方は透き通った海。にナイフの突き刺さる様を想像しただけで涎が出そう。赤い血が頬を濡らすんでしょう。それを静かに啜るの。ああ生きている。生きているんだなって実感が全身を襲う幸せがわかる?

真正面から見た貴方は彫刻の様。金槌で叩けば、ボロボロに崩れ去ってしまうんでしょう。痛々しいね。それが愛しくもあるのだけど。

後ろから見た貴方は羽を歪ませた天使。飛べない天使の羽なんて切り落としてしまおうよ。

こうして出来上がった空っぽの貴方は、私の隣で虚ろに座っている。

この目が白くなり、玉座が朽ち果てるまでいつまでも一緒。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る