残暑

刺が痛いほどの茄子に包丁を当てた。甲虫の艶と、切り口の滴る緑がかった白の美しい対比に息を呑む。フライパンはもうこんなに熱くなって彼らを待っている。一瞬、ジュワッと煙を上げてその色を残したまま食材が食物になっていく様。この潔さを、鮮やかさを、私も見習いたい。

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