第2話 「雪国」は…

  中学の頃、川端康成の『雪国』は必読書籍リストに入っていた。

  読んだ。

  意味はわからなかった。

  「雪国」は「雪国」という名の国ではないか。


  中国にも雪国があり、日本と同じ東北地方という。

  東北地方の三大都市は北から南ハルピン、長春と沈陽。

  長春に四年間いた。

  そこで先生と出会った。


  今日先生に電話した。

  今日の長春は雨だった。

  先生はもう冬用の服だそうだ。

  寒くて、外を出るのが嫌だって言った。

  寒いうちに楽しまないとって僕は言った。

  そうだねって先生は言った。


  これからは痛い冬なのだ。

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