第74話「雨の日の竹トンボ」

雨の中、竹トンボを飛ばしたらどうなるのか?そんな事をふと思った。

僕の小学時代の話しだ。


◇◇◇


小学校4年の時。美術の授業で竹トンボを作った。

雨が降っていて家の中で遊んでいた時に、ふと雨の中で竹トンボを飛ばしたらどうなるのか?と思い、早速、僕は公園に行った。

公園には雨で誰もいなかった。僕は傘を肩と首にはさみ、竹トンボを飛ばしてみた。


ブンッ!


と、鳴って竹トンボは飛んだ。

でも飛んでいった竹トンボは雨に打たれ、あっという間に落ちていった。

まあ、当たり前の事だ!抵抗が大きいのだ。でも……


ブンッ!


僕はもっと強く竹トンボを飛ばした。シュルシュルと音を立てて飛ぶ竹トンボ。一瞬だが雨を切り、雫を飛ばして飛行する竹トンボはカッコよかった。

だから僕はその一瞬を見たくて、何度も何度も飛ばしたのだった。


おしまい

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