第69話 魔王「え? この法王様の言っている事が分からない」
聖騎士1「法王様はここでお待ちです」
聖騎士2「どうぞ」
女勇者「帰る」
聖騎士1・2「え!?」
神官妹「ここまで来て何言ってるのよ」
神官妹「良い? 法王様は女勇者に会えなきゃ、魔界の平和記念式典の演説をやらないと公表して今すぐ帰るって言ってるのよ?」
神官妹「そんな事になったら信者共が帰っちゃうからお金が巻き上げられない…」
神官妹「じゃなくて滞在費が稼げないじゃないっ!」
神官妹「私の計算じゃ借金を返すなら…残り七日は信者の大半をこの地に引き止めないと厳しいわ」
神官妹「分かる!? そうなると借金が返せなくなるのよ!?」
女勇者「知らねーよ! だいたいアタシの借金じゃなくて、魔王の借金だし、アタシ関係ないしっ!」
魔王「あはは…」
女勇者「笑ってんじゃねえよ!」
神官妹「…ちょっとここまで来て駄々こねないでよっ!」
神官妹「アタシがここまでやるのにどれだけ苦労したと思ってるの?」
神官妹「法王様よ!? 世界の法王様を動かしたのよ!?」
女勇者「知るかよ! お前が勝手にやっただけだろ」
女勇者「だいたいアタシに相談無いとかおかしいだろ!?」
神官妹「だって女勇者、言ったら絶対に逃げたでしょ?」
女勇者「たりめーだっ!」
女勇者「とにかくアタシは絶対にやらないからな!」
神官妹「何でよちょっと法王様と食事お付き合いすれば良いだけの話でしょ!?」
女勇者「それが嫌だって言ってるだろっ!」
神官妹「…世界には法王様と食事したいと望んでも出来ない人が沢山いるのよ?」
神官妹「それを嫌がるなんて、何て贅沢な人なの…」
女勇者「だったらそいつらと食ってれば良いだろうが!」プイ。
神官妹「…ではどうあっても断ると?」
女勇者「そう言ってるだろ」
神官妹「なら仕方無いわね…」
神官妹「魔族子供♀ちゃん…残念だったわね」
魔族子供♀「え? 私ですか?;」
神官妹「そう…女勇者がこの件を断ったら、残念だけどこの街は、王国に取られちゃうの」
魔族子供♀「え…」
女勇者「…!」
神官妹「そう…せっかく魔族子供ちゃんたち魔族が頑張って築き上げた街は無くなるの…女勇者が断るから」
魔族子供♀「え…え…」
神官妹「魔族子供♀ちゃんたちはそうなったらこの街を出ていかなければいけなくなるの…女勇者が断るから」
魔族子供♀「そ、そうなんですか?」
神官妹「そうなのよ、これも女勇者が断るから、女勇者が断らなければ平気だったのに、女勇者が何もかも…」
女勇者「わーったよ やれば良いんだろやればっ!」
神官妹「ええ!? やってくれるの女勇者?」オドロキ。
女勇者「…殺意が湧くほどのわざとらしさだな…;」
神官妹「わざとだなんて…アタシはその勇者らしい事故犠牲的な精神に感動してるのよっ!」
女勇者「確かにあの法王と飯食うなんざ事故以外何物でもないけど、自己犠牲な?」
魔王「女勇者さんってそんなに法王様苦手なんですか?」
女勇者「親の仇…以上の目で見てるかも」
魔王「妖魔将軍より嫌いなの!?」
魔族子供♀「…」
魔族子供♀「じゃ、じゃあ…私もお姉ちゃんと一緒に、法王様とご飯食べます…!」
女勇者「!」
神官妹「え? 魔族子供♀ちゃん…いや…あのね、あんまり勝手にね?」
女勇者「そうだ、ダメだっ!あんな奴にあったらあんたが汚れちまうっ!」
魔王「そ、そんなに…法王様って」
魔族子供♀「でもー…私お姉ちゃんの少しでも役に立ちたい…」
女勇者「…!」
女勇者「ああ…本当に可愛いな魔族子供♀はっ!」ナデナデナデナデ。
魔族子供♀「や、やだ、お姉ちゃんくすぐったいよ♪」
聖騎士1「あのー…法王様何でも良いって言ってるので、もうここにいるメンバー全員早く部屋に入ってくれますか?;」
神官妹「え…あ…そ、そうですか、じゃあまあ行きましょうか…」
女勇者「ちっこうなったら腹をくくるしか無いな…」
女勇者「ええい勇気を出していくぜ!」
魔王(女勇者さんが、ここまで嫌がる法王様ってどんな人なんだろう)
一同「…」ゾロゾロ。
魔王(…外から匂っていたけど、もう食事は用意されてたんだ…)
魔王(それで…法王様はどこだろ…部屋には何人かいるな…)
魔王(えーとやっぱり…食卓の席についてる人だよな…)
グラサンデブ「…」
魔王「…」
グラサンデブ「…」
魔王(えーと人を外見で判断してはいけないと思うんだけど…)
グラサンデブ「…」
魔王(何か…凄いガラの悪そうな人が席についてるんですけどっ…!)
魔王(まさかこの人が? …法王…様なの?)
魔王(いやでも…これが創造神教の法王様って…)
グラサンデブ「よー…」
魔王(…! 喋った)
グラサンデブ「よーーーーっっっ!!!」ドン!
魔王(と、飛んだ!?)
グラサンデブ「…!」ズウン。
魔王(目の前に降りてきた!?)
グラサンデブ「…」
魔王「な、何…」
グラサンデブ「よー…よー」
魔王「よ、よー?」
グラサンデブ「よー…Yo! Yo!」
魔王「え、な、何…?」
グラサンデブ「お前魔王?♪」
魔王「え? は、はあそうですが…」
グラサンデブ「俺法王♪法の王、法王♪」
魔王「???」
グラサンデブ「だから俺の法♪この世界の法♪俺の、言うこと、全部正しい♪」
魔王(え…何だろこれ…;)
グラサンデブ「それは魔界でも♪同じこと♪だから魔王の、お前でも、俺の法黙って従う♪これ自然の摂理、絶対♪」
グラサンデブ「Hoo!(法)Hoo!(法)俺のHoo!(法)♪黙って聞いてろ」
グラサンデブ「OK!?」
魔王(どういう事…何て答えればいいのこれ…)
神官妹「魔王様とりあえず言うことを聞くとだけ仰っておけば大丈夫ですわ」ヒソヒソ
魔王「…そ、そうなんですか、」
魔王「えーと、は、はい…おーけー! …です?」
グラサンデブ「…」
魔王「…」
グラサンデブ「…」
魔王「えっと…」
グラサンデブ「チェキラッ!!」
魔王「ひっ!」ビク。
グラサンデブ「HAHAHA! OK!OK! brother!」ポンポン(魔王の肩を叩く)
魔王「え、な、何…」
神官妹「大丈夫ですわ、法王様は魔王様を兄弟のように気に入ったようですわ」
魔王「ほ、本当ですか…って、え!? あれ本当に法王様何ですか!?」
神官妹「はいですわ」
魔王(あれが神の法の…最高責任者…)
魔王(だ、大丈夫なのでしょうか、この世界;)
女勇者「うう…相変わらずキモい歌だぜ…だから嫌だったんだよ…」ガタガタ。
魔王「震えてる!?」
魔王「ってそんなに嫌がるほどの物ですか? 確かに驚きましたけど…」
神官妹「でよねぇ…そこまで嫌悪する物でも御座いませんよね…確かに変だけど…」
女勇者「うるせーなっ! お前らと違ってアタシは繊細なんだよ!」
女勇者「あの歌だけは苦手なんだよ、聞くと鳥肌が立つんだよ…」
魔王「え、何で…」
女勇者「分からねえよ…ただあの歌聞くと、体全体がぐにゃぐにゃのぴろぴろのぽーんになってダメなんだよ…」
神官妹「なるほど…全く分からん」
女勇者「分からなくても良いから、飯は一緒しても良いけど、あの歌だけは止めさせるように言っとけよ」
神官妹「注文が多いわね…分かったわよ」
女勇者「多くて聞いて、当~た~り前だっ!」
神官妹「法王様」
法王「Yo?」
神官妹「実は…ヒソヒソ」
法王「Fuー…」
法王「HEY!」
神官妹「はい?」
法王「コショコショ…」
神官妹「ふんふん…分かりました」
神官妹「女勇者!」
女勇者「な、何だよ…」
神官妹「このスタイルはソウルだか何だかで絶対に変えられないそうよ!!」
法王「yes!」
女勇者「じゃあアタシが帰るぞ!」
法王「oh…」
法王「HEY! SINKAN!」
神官妹「はい?」
法王「コショコショ…」
神官妹「ふむふむ…」
神官妹「分かりました…女勇者!」
女勇者「今度は何だよ!」
神官妹「胸を揉ませてくれるなら、それだけで良いみたいよ」
魔族子供♀「…!///」
女勇者「な…な…///」
女勇者「嫌じゃボケっーー!」
魔王「え? 何ですか、男なんだから別に胸を触られるくらい…」
女勇者「まだそのネタ引っ張っるのかよっ!」スパーン!
魔王「え…え…?」キョトン。
神官妹「別に良いじゃない胸を揉ませるだけで国家予算並のお金が稼げるんだから…」
神官妹「だから胸の一揉みや十揉みや…」
神官妹「百揉みや千揉みくらい別に減るもんじゃないし良いでしょ」
女勇者「いやそこまで揉まれたら流石に減るだろ…脂肪とか燃焼して…」
女勇者「じゃなくて嫌だよ、何でアタシがそんなことしなきゃならないんだよ」
神官妹「そりゃあね…ねえ法王様?」
法王「yes! 女勇者の♪おっぱい♪チッパイ絶っパイ最高♪」
法王「HEY! 女勇者のチッパイ♪希少価値ありありで、俺興奮♪」
法王「Yo! Yo! Yo!」
法王「揉ませろYo!」
法王「OK!?」
女勇者「へ、変態だー!?」
神官妹「観念して揉ませなさい女勇者!」
女勇者「は、はあ? 嫌に決まってんだろ」
神官妹「この街が無くなっても良いの!?」
女勇者「う、そ、それは…」
魔族子供♀「お、お姉ちゃん…私のために…」
女勇者「わ、分かったよ! さ、触れば良いだろ!」
神官妹「ぐへへ、最初から大人しく触らせてれば良かったのよ…」
魔王(神官妹さんがとても邪悪な顔にっ!?)
女勇者「うう…///」
女勇者(魔族子供♀のため…魔族子供♀のため…)
法王「FuFuFu…エイヨーっ!」
女勇者「ううう…///」
女勇者「やっぱりやだぁ!///」
魔族子供♀「お姉ちゃん…!」
魔族子供♀「ま、待ってください!」
女勇者「魔族子供♀?」
法王「ワッツ?」
魔族子供♀「ほ、法王様…ち、小さいお胸が好きなら…ど、どうぞ私の胸をおさわりくださいっ!」
女勇者「魔族子供♀…何を言ってるんだ…そんな事させちゃダメだっ!」
魔族子供♀「ううん、私もお姉ちゃんの役にたちたいの…」
魔族子供♀「だからお姉ちゃんか嫌な事は私が引き受けるよ!」
女勇者「バカヤロー! アタシはそんな事は望んじゃいねえっ…!」
法王「ガール…」ポン(魔族子供♀の肩を叩く)
魔族子供♀「ひっ!」
女勇者「…! 法王てめえ…! 魔族子供♀に手を出したら殺すぞっ!!」
魔族子供♀「あ…あ…」ガタブル。
法王「ガール…MYは」
法王「すまないがロリコンでは無いのだ」
女勇者「へっ?」
魔族子供♀「え?」
法王「子供が胸が小さいのは当たり前」
法王「だがそれはチッパイ出はない、それはただの子供の胸何だよ…」
魔王(普通に喋ってる…)
神官妹(何か語りだした)
法王「良いかい魔族ガール!」
魔族子供♀「は、はい?」
法王「チッパイと言うのは、たわわに育ってもおかしくない年齢でも育たなかったオッパイをそう呼ぶんだ!」
法王「そんな子供の胸何か偽物だっ!」
魔族子供♀「偽物!」ガン!
法王「そう偽物チッパイ…偽ッパイだっ!」
魔族子供♀「偽ッパイ!?」ガンガン!
法王「そうチッパイとは…育ってもおかしくないのに育たなかった胸」
法王「…しかしそれでも、ギリギリ胸である事を主張するかのようにほんの少し膨らみを見せると言った、健気な成長をしている…それがチッパイ」
法王「その健気さは、まるで世界の優しさがそこに全部詰まっているような、そんな愛おしさを感じるような素晴らしい健気さだ」
法王「そうチッパイは世界の愛なんだ、法なんだ! チッパイさえあればきっと戦争も起こらなくなる、ラブアンドチッパイ何だよ!」
法王「分かるかね?」
魔族子供♀「えっと、ちょっと…分からないです」
法王「HAHAHA、それはきっと子供だからさ」
法王「だから成長してレディになった時、まだチッパイだったらまた僕に揉ませに来ると良い、分かったかい?」
魔族子供♀「は、はあ…」
女勇者「いたいけな子供に余計な事言うな…!」ガン。
法王「い、いたっ!」
法王「ちょ、ちょっと僕法王だよ? 少しは遠慮しなよ」
女勇者「そうですね法王様…でも激務でお疲れでしょう。ちょっとばかりお隠れになった方が良いんじゃないですかね? 手伝いましょうか?」ギラ。
法王「いや何か永遠にお隠れになりそうだから遠慮しておくよ;」
法王「まあ冗談はここまでにして、せっかく来てくれたんだ、食事だけでも一緒にしようじゃないか」
女勇者「ちっ…最初から普通にやれば良いんだよ」
女勇者「だからあんたは嫌いなんだ…」プイ
法王「おや…女勇者が他人を好きになる事なんてあるのか?」
女勇者「…!」
女勇者「…馬鹿にすんなよ…アタシだって…その」
魔族子供♀「…」ぎゅ。
女勇者「…!」
女勇者「…///」
法王「ふうん…そのガールがね」
法王「よく荒んだ女勇者の心に入り込めたね…微笑ましく思えるが、だがまあ女勇者に恋い焦がれる者としては、とても嫉妬してしまうよ」
女勇者「きしょいっつーの…」
法王「まあ私情はそこら辺にしておいて、そろそろビジネスの話をしようか」
神官妹「ビジネス…!」
法王「…まさか本当に女勇者のチッパイ一つで私が動くと思っていたのかい?」
神官妹「…わりと」
法王「きみは…たまに頭悪くなるよね…」
法王「まあ良い、とりあえず私が平和式典の演説をするに当って」
法王「魔王様」
魔王「は、はい?」
法王「協力するに当たって私にも一つの条件があります」
魔王「条件ですか? それは?」
法王「何簡単な事です、この街に私たち創造神教の布教活動の拠点となる教会を建てさせて欲しいのです」
魔王「教会をですか? でも…」
法王「分かっています。魔界には魔界の創造神教の体系がありますからね」
法王「しかしそれを抑える、もしくは我ら正教に改宗させてください」
法王「でなければ、私は協力もしないし、今すぐにでも引き上げ、信徒にもお金を落とさないように通告します」
神官妹「そ、それじゃ!?」
法王「きついですよね…ですからビジネスと言っているのです」
法王「どうしますか魔王様?」
魔王「そのえーと…」
魔王「あの神官妹さん」
神官妹「はい」
魔王「そうしないと、商人さんの借金は?」
神官妹「返せませんね…」
魔王「そうですか…」
魔王「分かりました…それでお願いします」
法王「良いのですね?」
魔王「はい、人間さんの宗教を受け入れるのも…魔族と人間の相互理解にも繋がると思いますし、良いかと思いますので」
法王「…素晴らしい考えです、まさにラブアンドチッパイ! 貴方に創造神の祝福を」
魔王「は、はは、ありがとうございます」
法王「後一応言っておきますが」
法王「後で約束を反故される事があれば、キャンセル料として、私の経済効果で生れた利益は全て没収する契約もかわしてもらいますのであしからず」
神官妹(…きびし~、流石金には汚いって噂のある法王様だわ…)
神官妹(まあでも最初に言っている分、姫と違って騙し打ちしてる訳じゃ無いから良いけど…)
魔王(よく分からないけど、とりあえず…これで魔族の子供たちや、戦魔将軍さんたちの街は失わないで済むから…これで良かったんだよね…?)
続く
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