第6話「ふたりの出会い 」
GM:じゃあお待たせしました~。PC2です~!
セレナス:はーい!(マテ
フィリア:私だな。
GM:はい。フィリアです(笑)
■PC2オープニング・シーン2 ~ふたりの出会い~
GM:まずはシュヴァルストさんに拾われてしばらくのシーンからいきます。
エデン帝国にある修練場の一つにて、シュヴァルストが君へ向け宣言する。
「まずは捨ててもらおうか」
フィリア:「分かりました。あなたがそう言うのならば」
即答っすか(笑)
GM(シュヴァルスト):「……何の事か分かっているのか?」
フィリア:「あなたが捨てろと言った。何を捨てればいいのかは、これから言うのでしょう?」
GM(シュヴァルスト):「ああ、そうだな。まずお前には名前を捨ててもらう」
フィリア:「名前、を?」
GM(シュヴァルスト):「ああ、そうだ」
フィリア:「では、私は“誰”になるのですか?」
GM(シュヴァルスト):「フィリアという名の少女は『あの時』に死んだはずだ」
フィリア:「……、はい」
GM(シュヴァルスト):「これからお前が向かう先は修羅の道。ただの少女では到底たどり着けない場所であろう。ゆえに少女ではなく戦士として騎士として生まれ変わってもらう」
そう言った後、シュヴァルストはひとつの単語を口にする。
「ヴェストーネ。このエデンで優秀な騎士へ与えられる家名だ。リザベラ=ヴェストーネ。今日からお前はその名を告ぐがいい」
リザベラ:「分かりました。私は、リザベラ=ヴェストーネ……」
GM:そう言ってシュヴァルストは君へ一つの名剣を授ける。
リザベラ:サーベル相当の名剣……。
GM(シュヴァルスト):「その剣に恥じぬ力を身に付けろ。そして、お前の『願い』を果たせ」
リザベラ:「はい。この剣に恥じぬ力を持って、『仇』を討ちます」
GM(シュヴァルスト):「ああ。……だが、もしもお前が仇を討ち、剣士ではなく少女であった頃の心を取り戻したいと思ったのならば……その名、いつでも返還するがいい」
そう最後に言ったシュヴァルストの表情はどこか穏やかであり、それを願ってるようにも見えた。
だが、いずれにしてもただの少女ではフィリア=クーへという少女が願った復讐を果たすための力は得られない。
ゆえに少女は名を捨てた。
リザベラ=ヴェストーネ。
その新たな名と共に剣を受け取り、少女は剣として生まれ変わった。
それから数年の歳月が流れた―――。
「シュヴァルストの剣」
その異名と共に確固たる実力と地位を身に付けたリザベラはエデンだけでなく、一部の闇の世界にまで名を広げる存在となった。
そして現在。
――某・テロリストのアジトにて。
GM(テロリスト):「く、くっそー! こ、この化け物がぁぁぁ!!」
そう叫び粗暴な格好をした男がリザベラ目掛け斬りかかって来る。
リザベラ:そこにはもう私はいない。
GM(テロリスト):「へ? あ、あれ……」
リザベラ:「化け物とは、正しく無い表現だ」
既に彼の後ろに私はいた。
GM(テロリスト):「―――なッ!!」 男は振り向こうとする。
リザベラ:彼の後ろから左手で彼の首を掴む。
GM(テロリスト):「うぐっ……! て、てめ……ッ!」
リザベラ:「私は化け物ではなく剣……人が扱う道具だ」
そのまま握りつぶす。ごきッと。
GM:「―――――っ」
声もなく男はそのまま息絶える。
リザベラ:ゴミを討ち捨て、呟く。
「この程度でテロ、な……。馬鹿にしているのか?」
GM:「……っ! このシヴァルストの道具が!」
と奥にまだ数人残っていたテロリストが出てくる。
リザベラ:《一閃》+《周破斬》
「剣を使うまでもない」
ガントレットを嵌めた左腕で。
GM:一閃の剣戟に続き「ぐああああぁぁぁッ!!!」
絶叫をあげ、テロリスト共は全滅する――。
リザベラ:「おい」
奥に続く入り口に向かって呼びかけるよ。
「素直に出てこい。投降し法によって裁かれよ」
GM:「ふん。最近のエデンのやり方は随分と過激だな」
とテロリストのリーダーだ。
「……投降する気は無い。せめて貴様に一太刀は浴びせるぞ。リザベラ=ヴェストーネ」
リザベラ:「正確ではないな。……やはりテロなどする輩は頭が悪い。一つだけ訂正させてもらうぞ」
GM(リーダー):「……何だ?」
リザベラ:「エデンのやり方ではない。私という道具の機能が過激なのだ。私はエデンの道具ではなく、シュバルスト様の剣……ここまで言えば理解できるか?」
GM(リーダー):「ああ、よく分かったよ。貴様が意志を持たない人形だってな」
リザベラ:「分かればよろしい」
GM(リーダー):「―――死ねッ!!」
そう言って男は件を片手に駆け出す。
リザベラ:「……では、人形なりに遊ばせてもらおうか。5合だ……5合だけ反撃はせん」
GM(リーダー):「ふざけるなッ!」
そう叫び剣戟の連続を振るうリーダー。
リザベラ:「ひと、ふた、みぃ、よ……5合。お前は本当に人間か?」
GM(リーダー):「き、貴様ぁ……!!」
リザベラ:「一撃で倒そうと思うな。また、斬撃全てに全力を入れるな。
虚と実を織り交ぜ、確実に仕留めろ」
GM(リーダー):「うおおおおぉぉッ!!」
怒声とともに一刀両断の剣を振り下ろそうとする。
リザベラ:振りおろされる前に、彼の二の腕を掴んで止めるよ。
GM(リーダー):「――ぐッ! き、貴様…!!」
リザベラ:「人形の私が出来てお前に出来ない……可笑しいな」
口元を歪める
GM(リーダー):「……くっ、確かに……オレじゃあお前には勝てないな……」
リザベラ:「……怖くないのか?」
GM(リーダー):「怖いさ。……だが、オレからも忠告させてもらうぜ。貴様は強い。 その強さの油断が命取りだ」
『とすっ――』
その瞬間、君は首筋に軽い痛みを感じる。
リザベラ:「……これがどうかしたのか?」
既に右手に痛みの元を掴んでいる。
GM(リーダー):「……は。オレも終わりだが、貴様はもう終わりだよ」
リザベラ:「この程度の毒で私が殺せると? お目出度い頭だ」
GM(リーダー):「さてな。そいつはどうかな?」
『ぐらり――』と君の視界が軽く揺れ出す。
リザベラ:「……む、神経毒か?」
GM(リーダー):「遅効性だが、確実に死に至る。解毒薬はここには無い。貴様を道連れにオレは死ぬ、先に待っているぜ……グフッ」
口の中にあった毒を飲み込み、息絶えるリーダー。
リザベラ:「これのことか?」
瓶を懐から取り出す。
「馬鹿が。お前らが用意した毒を調べていないと思ったのか」
GM:おいおい、どこまで準備いいんだよ(笑)
イオス:意地でもいい気になるつもりだ……。
リザベラ:瓶の中身を飲み干す。
「……しかし、効くのが遅いのが問題か」
ぐらり――その場に倒れます。
GM:了解。では君はその場で倒れ、気を失うね。
リザベラ:うん。
◆ ◆ ◆
GM:そうして次に目を覚ました時、君はベットの中だった。
見るとどうやらどこかの宿の一室のようだね。
リザベラ:「……ここは、どこだ?」
GM:「気がついたか」
そんな声が君のすぐ隣から聞こえる。
見るとそこには黒いコートに身を包んだ一人の剣士がいた。
リザベラ:「誰、だ?」
GM:「……名乗るほどの者じゃないさ。お前が倒れているのを見かけて、宿に運んだだけだ。その様子だと、もう大丈夫のようだな」
リザベラ:「感謝する」目を閉じようか。
GM:その言葉に男は少し驚いた表情をして返す。
「……感謝の言葉を言われたのは初めてだな。ありがとう」
リザベラ:「……なぜだ? お前に感謝されるようなことはしていないはずだったが……」
GM:「……ああ、確かにそうだったな。礼に礼を返すのはおかしいな」
苦笑まじりに。
「さっきの事は忘れてくれ」
リザベラ:「私に命令できるのはシュヴァルスト様だけだ。
感謝されることは私も少ない。この事は忘れんさ」
GM:「……そうか。お前も変わった奴だ」
リザベラ:「お互いだろう?」
起き上がろうか。そろそろ動けるっぽいし 。
GM:「確かにそうだな」
では男もそう言って立ち上がり
「やはり名乗らせてくれ。オレはアドル=ローベンだ」
リザベラ:「リザベラ=ヴェストーネ。覚えなくてもいいぞ? 私はお前の名を覚えたがな」
GM(アドル):「……リザベラか。生憎、オレは記憶力は良くてな。
もう会う事も無いだろうが。お前の名は忘れないよ」
リザベラ:懐から金を出してアドルに差し出す
「宿代だ」
GM(アドル):「……律儀な奴だな」
苦笑しながらも受け取るね。
「それではな。あまり無茶はするなよ」
リザベラ:「ゴミどもを1人で処理する事をムチャと言うなら……無理な相談だ」
GM:君のその言葉に、やはり笑みを返しながらアドルは部屋から立ち去っていく。
リザベラ:「……こういう経験も、たまにはいいものだ」
少しだけ、笑って立ち上がる。
「――帰らねばな」
そう言ってリザベラもまたエデンへと帰還する。
やがて二人に訪れる宿命の再会をこの時二人は知らずにいた。
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