　胃が悪いのに太る…もはや良いこと一つもなし。

　医者にも体重減ってないよね？と軽く見られる肥満体。

　胃のヒダが盛り上ってキラウエア火山みたいになっているのだ。

「まさか胃に火山ができるとはね…何、胃液が噴火するんですか？」

　だいじょばない感じに仕上がった僕の胃壁。

　自覚はなかったが…10年以上前のポリープ大量発生の跡地がキラウエア火山になったらしい。

　ある意味、ナショナルジオグラフィーな話である。

「別に痛くはないんですが？」

「安心のために胃カメラ飲みましょう」

「いや…胃カメラの方が不安なんですけど」

「大丈夫ですよ、鼻から入れますから」

「それはそれで不安です」

「希望者には全身麻酔もありますよ、寝ているうちに終わりますが」

「ガス？」

「注射です」

「それは嫌です、痛そうなんで…でもアレですか？鼻とどっちが痛いですか？」

「……どうでしょうね…」

「ガスがいいな…」

「全身麻酔ですと、しばらくは動けませんよ」

「できれば、昼食はラーメンを食いに行こうかと思ってるので」

「鼻ですね」

「じゃあソレで…」

　なんのために飲むんだ胃カメラって？

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