第386話 消えゆく遺産

 沖縄の首里城が燃え落ちた。

 別に思い出などない。

 それでも、崩れゆく遺産を惜しむような、悲しい気持ちが湧いてくる。

 火災は建物の中からだそうだ。


 文化遺産に足を運ぶということはどういうことか?

 首里城に限らず、文化遺産を訪れる観光客のモラルの低下が嘆かれている。

 後世に残すべき文化を見に行って、なぜ汚したり傷つけたり…そんなことが許されると思っているのだろうか?

 そもそも何をしに行くのか…行くなよ!!


 首里城も、例外ではなくマナーの悪い観光客には困っていたという。


 もし…この火災が悪意、モラルの低下によるものだったとしたら…

 それは、とても許されることではない。


 沖縄県民だけではない。

 人としてどうなのだと、問うべきなのだ。


 放火、タバコの不始末、設備の点検不備、そんな理由ではないことを願いたい。

 形あるものは…というが、だからこそ人としてのモラルが問われるのだ。


 悲しい火災で留めてほしい、悲しみが怒りに変わるような火災であって欲しくない。

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