第297話 コンプレックス

「字が汚い」

 僕の字は本当に汚い。

 サラリーマン時代、僕の筆跡を見た部下2名

「係長…字で呪ってきそうな筆跡ですね」

「目がチカチカするんですけど」


 そんな僕が垂れ流しのTVを集中して観てしまった瞬間

「公文の国語」

 公文いくもん♪


 保育園児が『か』の字をなぞっているCMである

 僕より字が綺麗じゃないか…

 家族は皆、字が綺麗なのである。

 妹に至っては書道を習っていたので、バカのくせに字は綺麗だ。

 習字などダイナミックな男のような筆を披露しやがる。

 ちっこいくせに!!


 通うかな…公文…

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