少し苦手なキャッチコピーの話

これはただの一個人の考えであって、誰かを傷つける意図はない。


まあ「少し苦手」ではあるんだけれど、だからといって小説にケチ付けたいとかじゃなくて、それは別に個人の自由だと思っている。この「少し苦手なキャッチコピー」について述べるのも、自由。言論の自由は素晴らしい。


さて。


少し苦手なキャッチコピー。それは、「○○なあなたに捧ぐ」「○○なあなたへ」などの、「あなたはこれ読めば新しい扉が開けますよ!」と言ってるように見えるコピー。私がひねくれているのだろうけれど、どうしても「私がその扉開いてあげますよ」と言われているような気がしてしまう。


こういうのって、自分でつけるものではないと個人的には思っている。本を出すときなんかに、帯とかあらすじにつけられている、つまりは誰かが読んだあとでついた感想とか、誰かのチェックが通った後のもので、一定のお墨付きがあるもののイメージ。自分で言ってしまうと、どこか安っぽくなってしまう。


確かに感動するのかもしれないし、斬新なストーリーなのかもしれない。でも、自分で言うものではない、と思う。


言うかどうかはもちろん自由。多分誰もが、自分の書く小説は「めちゃくちゃ面白い」とは思わないまでも、「そこそこ面白い」とは思っていると思う。何かしら、誰かの心に引っ掛かるものがあるんじゃないかと、思っている人の方が多いんだろう。


でも、キャッチコピーでその自己評価を露呈させると、こういうひねくれ系読者が離れていってしまうことが多くなると思う。


例えば私が、『おそろい』(細々と書いている小説)に、


「感動のラストが、あなたを待っている――」

※めっちゃ適当です


とか書いたとしたら。


まず自分自身が引く。ドン引き。ねえわ。

自分で「感動のラスト」とか自画自賛もほどほどにしろ。

そんな「全米が泣いた」並に使い古されまくった言葉以外の、自分の言葉を使って「読みたい」と思わせろ。


口汚いOLである。


ちなみに「感動」は超適当。

元々これは大学のサークルで使った脚本(もちろん私作のオリジナル)で、「感動しました!」なんていう感想はなかったはず。書いてた人いたらまじでごめんなさい。


私の感性が絶対ではないことはわかっているけれど、「感動ストーリー!」「○○なあなたに捧ぐ……」みたいなよくある言葉よりも、作者さん個人の感性で、読みたくなるようなコピーをつけてみてほしいなあと、普段事務仕事に加えてライター業をしている私は思うのです。マーケティングのお話。


ちなみにライター業は法律を引用しながら書いているビジネス向けのものなので、こんなアホみたいなことは書いてないし文体ももう少しちゃんとしてます。頑張って頭良さそうに書いてます。語尾と接続語を硬くすれば頭良さそうに見える。すごいすごい。


人様に物申すような偉そうなこと言っておきながら、自分の小説のpvは伸びない現実。


私のキャッチコピーも、これだけじゃよくわからないからなあ。

でもポスターに載せた言葉なので、これでいい。とりあえず。


そう言いながらも、☆がついたりフォロワーが増えたりしたら、内心小躍りする。単純。

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