Summer
音葉
第1話
その日、アサガオのつるが健やかに伸び花を咲かそうとしている、そんな日、いや、そんな季節のこと。
夏独特の蒸し暑さのせいで、目が覚めた。
時計を見た。…えっ!遅刻だ…
私は、何も食べずに一目散に学校へ自転車を走らせた。仕方がない。
いつも通り、遅刻だ。いつものことだから慣れている。
「よう!凪。今日も遅刻か?こりねぇなw」
「うるさい。あんたには関係ないじゃん。」
こいつは幼馴染みの空。いつもからかってくる。ほんとにうざい。
いつものように空のからかいを受けると、いつも通り、うるさい。と返して席につく。窓側の前から5列目。ここが落ち着く。私のリラックススペースだ。窓の外からは部活をしている、サッカー部と野球部の声、小鳥の鳴いている声。他にもたくさんの音があふれている。私はこの席が好きだ。この日から動き出したんだ。いつも通りの日常を変えた、何かが。
これは、夏に起きた出来事。そして、私をかえた物語。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます