【三題噺】ときのパン屋

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　　今日の街角スナップは、まるでおとぎ話に出てくるかのようなこちらの可愛らしいパン屋さん、“ときのパン屋”さんです！　見てください、このレンガ造りの壁に屋根、そしてお庭の木々や花々を！　童話の中から飛び出して来たかのような、絵本の一ページかのような光景です。看板もパンをモチーフにされていて、とても可愛らしいですね。

　　それではさっそく中に入ってみましょう。

　　わぁ、中も可愛い。たくさんのパンが並んでいますねぇ。どれも美味しそうです。はぁ～幸せの匂いがするぅ。

　　あ、こんにちはぁ。

　　こんにちは。

　　こんにちは。

　　素敵なお店ですね。

　　ありがとうございます。

　　ありがとうございます。

　　ヘンゼルとグレーテルに出てくるお菓子のお家のようなお店ですねぇ。

　　はい。そうなんです、お店を作る時にヘンゼルとグレーテルに出てくるようなお店にしたいと弟と話していて。

　　男二人がオーナーなのに笑われるかもしれませんが。

　　うふふ、そんなことありませんよ。とても素敵です。

　　ありがとうございます。

　　失礼ですが、お二人は御兄弟と窺っていますが、もしかして双子でいらっしゃいますか？　なんだかとてもお顔が似ていらっしゃるから。

　　はい。双子です。僕が兄の森野（もりの）　春時（はるとき）で。

　　僕が弟の森野　秋時（あきとき）です。

秋：二人とも名前に“時”が付くので店の名前を“ときのパン屋”にしたんです。

　　へぇ、なるほど。それにしてもお二人ともとてもかっこいいですね！　

春：そ、そんなことないですよ！　なぁ？

秋：えぇ。そんなこと。

　　いえいえ！　可愛いお店にイケメンの双子がいるってだけでも話題性十分なのに、さらにその二人が作るパンも絶品だと言うのですから、それは話題にならないわけないですよね！　それではおすすめのパンの紹介、お願いしてもよろしいですか？

春：はい。ではこちらへどうぞ。