女子更衣室、そこは男子の夢の聖域!編

 ぃよーしっ! お前ら、今日もスパ◇ボ「」カクヨムの攻略、お疲れ様だな! 俺の名は五百雀辰馬イオジャクタツマ皇立兵練予備校青森校区こうりつへいれんよびこうあおもりこうくのエース、泣く子も黙るフェンリル小隊の隊長とは俺のことさ。で、だ……もちっと小声で喋れ、バレちまう。

 なにをしてるかって?

 いやなに、リジャスト・グリッターズは短い夏の休暇バカンス中だ。

 で、ほら……海に来ただろ? で、女子更衣室がそこにあるだろ? ……あとは言わなくてもわかるな。よし、それじゃあお前も今日から同志、仲間だ!


「辰馬さん、壁の向こうがにぎやかになってきました! みんな来たみたいです」

「でも、いいんですか? こんなことしてて……」


 落ち着け、アレックス。アキラもだ。いいか、これは『嫌よ嫌よも好きのうち』って奴だ。お前もそう思うだろう? のぞかれるのが嫌だと言いつつ、ちょっと嬉しい……それが女心ってもんよ。それに、着替えを覗かれて怒るような女の子が、あんなきわどい水着を着たりするかい? ……つまり、そーゆーこった。

 さあ、脳裏に焼き付けろ!

 五感を研ぎ澄ますんだ!

 この建物の薄い壁をへだてて、乙女おとめの柔肌が無防備に……お前はそこの穴を使え! アレックスは晃と交互にそっちの穴を! 俺は……ここで行くぜっ!


『あっ、エリーさんの水着かわいい! えっ、これどうなってるんですか? 貝殻かいがらが』

『ああこれ? ヌーブラみたいになってるの。新素材で負担なく吸い付くのよ』

『カグヤちゃんのもいいですねっ! ……ってか、今時の中学生って発育いいんだあ』

『ちょ、ちょっとミランダさん! 恥ずかしいですってば、もう……こ、これくらい、普通かなって思って』

『ミリアちゃんのもいい感じ。……で、なにやってんのよ、美央ミオ

『んー? ほら、浮袋うきぶくろ神牙シンガの。膨らませようと思ってたんだけど、空気ポンプ忘れてきちゃって』

『いーから先に水着に着替えなさいって。素っ裸でウロウロされても困るじゃない』

『ってか、その浮袋……ポンプないと無理じゃないー?』

ミヤコもそう思う? えっと、男の子達にあとで聞いてみるわ。誰か持ってるかも』

『ふむ、よし。千雪チユキ、手を貸してやれ。お前の肺活量はいかつりょうならいける!』

『了解です、瑠璃ルリ大尉。では、見てて下さい……私の女子力をっ!』


 くぅー、神牙しか見えねえ! ってか愚妹ぐまい! 千雪! お前はいい、視界に入るんじゃない! やはりここは、アカリさんを。おお、あっちにはシファナちゃんとフィリアちゃんが。クーッ! 夏っ、サイッコー! おいアレックス、晃も! ちゃんと見てるか……網膜に刻み付けておけよ。男ってもんはなあ、最後の最後は女のためにしか命を張れねぇイキモンだ。だから、これはノゾキじゃねえ。男として、守るべきものをだな……ん?


「あ、あの、辰馬さん。えと、その」

「向こうからシルバーさんが……ガン見してるんですけど」


 なん……だと……!?


『ねーねー、美李奈ミイナ! なんかこの穴、向こうに人がいるよー?』

不埒ふらちな気配を感じます。みなさん!』

『……デバガメ野郎のピーピングトムは、コロス』

『はいはいソーフィヤちゃんは銃しまおうね。あと、とりあえず裸を隠そうね』

『しかし破廉恥はれんちな奴じゃのう……どれ、任せておれ! 天罰覿面てんばつてきめんじゃあ!』

『あっ、ま、待ってリリスさん! どうやって――』


 んー? な、なんだ? リリスちゃんが、おお! おお……汚れを知らぬ青い果実が、その淡雪あわゆきのような柔肌をわずかに紅潮こうちょうさせ……ん? 拳を握って、なんだ? ちょ、ちょっ――退避! 総員退避! 逃げろっ!


飛猷流狼トバカリルロウ直伝っ、必殺の裏当て! 発勁はっけいの応用じゃあ』

「グハッ! あ、晃君……逃げ、ろ……」

「アレックスさん! な、なんだ……壁を通して打撃が。しっかりしてください、アレックスさん!」


 お前も逃げろ、逃げるんだよぉーっ! 全力で! 全速力で! ってことで、しばらく俺等は海にいる。お前も夏を満喫しろよな! 次回もスパ◇ボ「」の攻略、期待してんぜ? んじゃま、あばよっ!

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