第27話カオス

 部屋に戻って来た。俺達は精神崩壊中の…姫様(もう姫様で良いや)を目撃。


 直後、隣から棒手裏剣やクナイが飛んで来た事以外は変わった出来事も無かった。そして現在は…


「おーい。早く起きないとあんな事やこんな事する、っわ、危ね‼︎もうちょいで死ぬとこだったぞ!」


「あなたみたいな破廉恥な人は、死ねばいいと思います」


 無言で手裏剣を投げて来るこいつに監視されながら、姫様の看病をしていた。


「先に手を出した方が負けって、親に教わらなかったのか?」


「忍びは全員孤児です。親等いません」


「じゃあ今覚えろよ。じゃないと俺の命に関わる……事もないか」


 現在俺は魔力垂れ流して《リフレクション》発動中。なので攻撃は全て当たらない。


「本当何ですかそれは。妖術でもそんなものありませんよ」


「ん〜魔法だな」


 サラッと嘘ついて誤魔化しつつ、姫様のタオルを取り替える。別に熱は出て無いんだけどな〜


「そういえば、まだ名前聞いてなかったな。俺は最人。お前は?」


「暗城夜月。闇に城、夜に月と書いてあんじょうやつきです」


「ふーん。じゃあこの眠り姫は?」


「無礼な‼︎この御方をどなたと心得る」


「知らね」


「日ノ本の三大武将が1人土御門光様で…今なんと?」


「いや、知らないから聞いたんだし、ていうかお前光の事になると口調変わるよなw。ちょっと水戸黄門みたいだったw」


「水戸…誰ですか?というか当然の様に光様を呼び捨てにするな‼︎」


 そういって手裏剣を投げて来る夜月。


 バリアを消しかけていた俺は、発動が間に合わないと踏んで避けようと…これ俺が避けたら大事な姫様直撃なんですが。忍びとしてこのミスはどうかと…


 俺は避けかけていた体を戻そうとするが、ギリギリで手裏剣の方が早く、俺の体が元の位置に戻った時には、姫様へ…


「って、させるかー‼︎」


「ひかりさまー‼︎」


 姫様にダイブする様な感じで手裏剣をキャッチ、そして真横に投げる。


 そして…うん結論から言おう。俺が光を押し倒した様な状態になっている。


 夜月は自分のせいという事もあってか、何も言って来ない。


 だが、俺は知っている‼︎アニメや漫画で言う所のお約束を…


 嫌な予感がしてすぐに離れようと…


 ガチャッ


「只今戻りました……ほう」


 はい。遅かったです。こうなると思ってました。


「サイト様これは一体⁉︎」


 うん。こちら現在、非常にカオスな状態となっております。


「あー、説明任せたぞ夜月」


 俺は笑顔で夜月に笑いかけながら夕食の準備でもとキッチンへ…


「待てサイト。お前には色々と話しがある。誰が説明するにしてもここにいろ」


 こめかみをひくつかせながら言ってくるアンジェに止められました。










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