第九話「meet again~皮肉という名の再会~」(2)

AD三二七五年六月二七日午前〇時五八分


 砂漠は暗闇に包まれていた。

 その砂漠を、一隻の空母が悠然と轟音を立て動く。

 ホバー式の移動手段、それによる海上と陸上の移動手段確保に成功し、更にM.W.S.の配備まで可能にした動く要塞、それが『陸上空母』である。見た目はというと、大概がかつて存在し大海原を駆け抜けた空母にホバーユニットが取り付けられているといった印象だ。

 その中に置いて全世界でも最新鋭と言われるのが、華狼が一昨年ロールアウトした『帝釈天たいしゃくてん』級陸上空母であり、その六番艦に当たるのが華狼陸軍第二独立艦隊『マウザー』旗艦『カドプレパス』である。


 今、カドプレパスのカタパルトデッキには多数のM.W.S.が使い捨て大型ロケットブースターを装備して待機していた。

 しかし、自分の機体は明らかに外から見たら異形に見えるのだろうと、ヴォルフはコクピットの中で思っていた。

何せ見た目は戦闘機だ。だが、やたらと巨大である。全長だけでも二三メートル、翼長に至っては一七メートルもある。

 だが、果たして戦闘機という表現は正しいのかと言われると、疑問を抱く者は多い。

 コクピットのコンソールユニット配置はエイジスとなんら変わりがない上に形状に関しても一部に関節ユニットが備わっている。

 ヴォルフは機体のウィングの角度を調整しながら流れてくる作戦行動の最終ブリーフィングを聞いていた。


『各部隊に通達。これより最終ブリーフィングを開始する。作戦開始時は現地時間〇一〇〇時。目標攻撃地域はベクトーアエルル駐留基地。目的は基地内にあると思われるレヴィナスの強奪である。それが完了し次第、各部隊はカドプレパスまで帰投せよ。帰投不能の場合はポイントNW-54にて待機。なお、先行部隊が強奪に成功した場合、その作戦目標は基地の完全破壊とする。また、アイオーンが出現した場合はアムステルダム戦争協定に乗っ取り共同撃破任務へと移行せよ。ただし、その後の戦闘行動は許可する。各員の健闘を祈る』

「了解」


 男は最終ブリーフィングを聞き終わった後、ヘルメットのバイザーを閉じた。

 彼は一つ一つのスイッチに手をかけ機体を起動していく。

 甲高いエンジンの音が鳴り響いた。自分の機体がカタパルトエリアへと移送されていく。

 緊那羅きんならの称号を持つ『張・文来チョウ・ブンライ』の手によって改造されたこの機体が戻ってきて早一月。いつの間にか主翼はデルタ翼から前身翼になり、出力も大幅に改造されていた。

 彼曰く、今のこの機体は今までの一.二倍強の出力を叩きだしたらしい。それでありながら操作性はさして変わらず、いや、むしろ扱いやすくなっていた。

 さすがと、唸らずにはいられなかった。


 出撃前にちらりと余剰スペースに張ってあった家族の写真を見た。そこで微笑む自分の妻と娘。

 家族が観光で来るというので久しぶりに会ったのだ。考えてもみれば家族にあったのも久しぶりである。一回娘が迷子になって焦ったが、見つかったのでホッとした。その後は三人で食事を取って別れた。家族は明日飛行機で帰ることになっている。

 そして今自分は任務のためにここにいる。娘ももう寝付いている頃だ。今頃は妻も寝ているだろう。

 と、ここまで思って彼は思考を止めた。これ以上思い続けると『自分が死ぬ』。

 ドラマとかでよくある話だ、出撃前に恋人の話やら家族の話やらする奴はだいたいすぐ死ぬ。人はそれを『死亡フラグ』などと言ったりするらしい。

 さすがにそれもどうかと思うので、ヴォルフはモニター越しに夜空を見て全てを忘れ去る。

 空、彼にとって戦場となる場所。

 その空の王者は誰なのか、はっきりと教えてやることとしよう。


 3,2,1,0。

 現在時刻、現地時間〇一〇〇。作戦開始。それに呼応するかのように慌ただしく放送が流れる。


『カタパルトエリアにいる整備員は直ちに待避してください』


 オペレーターの声の感度もいい。後は自分の腕次第だ。

 空にいる者は常に王者たれ。昔空軍で戦闘機のパイロットだった頃、教官がそう言った。ヴォルフの心にはその言葉がとどまっている。


『進路クリア。各種調整完了。第一カタパルト、遮蔽物無し』

『カタパルトエリア、異常なし。発進準備完了』


 その言葉と同時にカタパルトエリアにあるシグナルが点灯し始める。

 徐々に高まるブースターの音。それが最高峰に高まったとき、グリーンランプが点灯する。

 それと同時に男は叫ぶ。


「ヴォルフ・D・リュウザキ、『風雅』、出る」


 ヴォルフは風雅のフットペダルを押し、一気にカタパルトの力で弾丸のような早さで空へと消えていった。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 周囲は静まり返っている。嵐の前の静けさと言わんばかりに。

 現在時刻〇〇五九。相手が仕掛けてくるなら恐らくこのくらいの時間である。

 ゼロは紅神のコクピット内でふと『静かすぎて怖ぇな……』などと思った。

 基地から三キロの場所で哨戒任務の最中だった。


『ホームから鋼へ。異常ありませんか?』


 叢雲からの通信だった。オペレーターの声は意外に静かである。


「今ンとこ何もねぇ。ただそろそろ相手方が仕掛けて……」


 その時、ゼロの言葉を遮ってコクピット内に警報が鳴り響く。

 敵襲だ。


『レーダーに引っかかりました。陸上をホバーブースターで移動中の機体、数は八、いや、九機です』


 自分の哨戒していた範囲とは真逆の方向だ。

 そのため彼は紅神をすぐさま反転させブースターを吹かし最大速度で基地への帰路についた。

 急激に掛かるG。それはまるで急発車されたジェットコースターのようだ。

 後退の最中にルナから通信が入ってくる。暗号通信だった。

 ゼロは前に割り振られた暗号コード解除キーを入力しルナから情報を聞き出す。


『鋼へ、聞こえますか?』

「感度良好だ、隊長さんよ」

『恐らくこれは前哨戦よ』

「だろうな。数が少ねぇ」


 殲滅する気など毛頭無い、いわば時間稼ぎの手段。相手の作戦は時間差を利用した奇襲だろうと、鋼の長年の経験が教えている。


「弾薬の消費は極力抑えて。本命は恐らく空挺部隊か、或いは航空部隊よ。空からの攻撃にも警戒しながら帰還するように」


 通信が切れた。

 少し急ぐか。ゼロはフットペダルを更に強く押し込んだ。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「XA-022、スタンバイ完了。システム、起動します」


 ルナは空破の起動を素早く終えると、エイジスの持つ操縦桿『IDSS』に手を翳した。IDSSの周囲に波紋が広がり、自分が機体とリンクしたことを確認する。

 三面モニターにも光が灯り、整備デッキの異様なほどの明るさを映し出す。こうなったら後は歩くイメージを思い浮かべればいいだけだ。そのイメージの通りにエイジスは動く。

 デッキから一歩ずつ、空破は足を踏み出す。


 戦わなければ死ぬだけだ。ならば全力で戦い、生き残る。自分はただそう行くのみ。

 いつもそう思っているのだが、今日の気分は少し違う。

 本当に大した変化ではないのだが、どうも少しばかりの不安が混じっている。

 あの時、確かに見えた紅神と巨大な獣との対決、あれはなんなのか、それがわからない。

 だが、今それを戦場で出しては自分が、そして仲間が死ぬだけだ。だからその感情を静かに、そっと心の奥にしまい込む。

 そして、自分は完全にこの機体の心臓というパーツへと変わる。


 これでいい。ルナはそう思って武装収納部から黒光りするアサルトライフル『CAR-No.01「ゲイルレズ」』を空破の腕に握らせる。

 FCSと武装とがリンク、コネクト確認。

 弾薬、四〇×三二〇ミリ弾六〇発、下部一五五ミリグレネードランチャー三発、装填済み。

 問題なし。ならばゆくのみ。

 空破はデッキの横にある搬入口へと整備班によって導かれる。

 夜の戦場、そこには既に稼働を始め遠距離へと攻撃を繰り出すCIWS群があった。

 一斉射撃されるガトリング群、空破はそれが配置されている場所より僅かに前に出る。


 レーダー確認、敵数、九機。

 七二式人型滑空兵器『オーガー』が三機とそれに追随する形で六九式歩行機動兵器『ゴブリン』が六機。その六機はバックアップ用に右腕を一二〇ミリカノン砲に換装しスコープを取り付けた二型『ゴブリンガンナー』と、脚部装甲を減らした代わりに胸部装甲を強化し格闘戦を重視させた三型『ゴブリンファイター』がそれぞれ三機ずつで構成されている。


「前哨戦にしては意外に重装備ね……」


 ルナはそう思いつつも、ゲイルレズを空破に構えさせ、近づいてくる敵機に照準を合わせる。

 空破の頭頂部に配置されているクリスタルのような物体である『三次元ドップラーレーダー』がより良い感度で敵機の動きを捕らえる。

 緑だったターゲットランプが赤となった。FCSがロックを告げたのだ。

 ターゲット先、前方のオーガー脚部。

 ルナはIDSSに浮かんだトリガーを押す。

 その瞬間、ゲイルレズから弾丸がたった一発のみ、射出される。

 結果、敵機下半身に命中、正確な部位はホバーユニット冷却口。


 華狼のオーガーは重装甲ながら脚部を完全にホバーユニットに替えてあるため軽快な動きが可能な利点がある。

 だが、脚部全体がホバーとして覆われてあるためそのホバーを撃破されると移動が不可能になると言う難点を抱えていた。

 しかも冷却口を狙われ、それを破壊させられたのだ。当然オーガーは戦闘不能状態に陥る。そのためパイロットはコクピットから脱出して逃亡する。


 追いかけてもいいが、この状況ではそんな余裕は存在しない。

 ルナは早々にターゲットを切り替え、再度迎撃体制を整える。

 その時、空破の後方で轟音が響いた。

 何事かと思い機体の後部カメラを使ってチェックする。

 CIWSが一機やられたのだ。


 遠距離からの狙撃だ。すると順々にCIWSが一撃の下一機ずつ破壊されていくではないか。

 凄まじく正確な射撃だ。ルナも思わず感嘆の息を漏らした。

 そして、その機体はスカスカになった防衛網をくぐり抜け基地内へと潜入する。

 その機体は通常色より青みの強い青に塗られ、頭部にスナイピング用の複合センサーを取り付けたカスタマイズオーガーだった。

 武装は両肩に『六五式二連装小型ミサイル砲塔装置』を備え付け、右手には『七一式狙撃銃』を持ち、左腕にはヒートナイフが手の甲に取り付けてある。

 何か悪い予感がした。


 ルナは思わず、フットペダルを踏み込んでその機体へと接近する。

 するとそのオーガーは空破に反応したのかすぐに振り向き、手にしていた『七一式狙撃銃』を空破へと射出した。

 乾いた音が基地に響く。

 ルナはそれをいったん後退して避けつつゲイルレズをフルオートで射出する。

 目標敵機コクピット。狙いはかなり正確だったはずだ。


 だが相手も相当の手慣れだ、すぐさま建物の陰に隠れてやり過ごし、レーダーの範囲から消えた。ステルスかとも思ったが、あのオーガーのスピードを使って一時的に別の場所へ待避したのだろう。それくらい、ウィドゥメーカー・バートとまで呼ばれた男ならやる。

 あのオーガーに近づいたときに見えた。肩に十字架に浮かぶドクロのエンブレムが掘ってあったのだ。

 そのエンブレムは、華狼屈指のオーガー乗り、ウィドゥメーカー・バートことバート・フューネラルの物だ。

 卓越した七一式狙撃銃による正確無比の射撃とヒットアンドアウェイに優れたオーガーを見事に使いこなし本当に数多の『未亡人』を作り出した華狼のエース。

 これが第一陣なのだ。第二陣は果たして何が来るというのか。

 ルナの中に少しばかりの不安が過ぎる。


 その時レーダーに反応、後方より敵機接近。

 ゴブリンガンナー一機とゴブリン二機、計三機。恐らく後ろが隙だらけだとでも思ったのだろう。

 確かに自分をやれば、ベクトーアにとって不利になることは必定かもしれない。

 だが、甘い。

 ブラッド。そう一言ルナが呼ぶやいなや、その三機に横から銃弾の嵐が吹き荒れ、機体を穴だらけにしていった。

 金属の弾ける甲高い音、それがルナの耳をつんざく。

 そして倒れ掛けたゴブリンの一機を横から出てきた機体は見事に貫いた。

 黒き疾風の如き動き、腕部にはマシンガン二丁を一体化させたトンファーを取り付けられたエイジス。

 『BA-012Sファントムエッジ』、ブラッドの愛機である。


『後ろを攻めたって何か伏兵がいることくらい察しろよな』


 ブラッドが呆れながら通信を開いてきた。同時にファントムエッジはまるでゴミでも捨てるように、その場に串刺しにしたゴブリンを捨てる。


「相手の中に手慣れがいるわ。注意して」


 ルナはそう促すがそれが帰ってブラッドの中にある闘争本能に火を付ける。


『そいつ、俺が殺していいんだな?』


 ブラッドの言葉にルナは頷くだけだ。これでいいと、ルナには思えた。

 この連中は相手が強ければ強いだけ士気が上がっていく。士気という物は、古来の戦から案外馬鹿に出来ない力を発揮させるのだ。

 直後、再び警報。ゴブリン二機とオーガー一機。

 詰め寄るか。ルナがフットペダルを踏んだまさにその直後だった。

 オーガーの胴体が貫かれたのだ。

 何が起こったのか、ルナにはすぐに分かった。


 ゼロが帰ってきたのだ。

 案の定、切り裂かれたオーガーの真後ろに、紅蓮の炎の如き機体が一機いる。

 紅神だ。

 その攻めはまさしく強襲というに相応しい。

 突然現れた紅神に錯乱したのか、相手の動きが止まっていた。

 それを見たのか、ゼロは迷うことなく、特殊両刃銃剣『デュランダル』で二機のゴブリンも一閃する。

 赤い気が紅神のボディカラーと相まって映えて見えた。


『どうっつーこたぁねぇな、隊長さんよ』

「でもまだ油断は出来ないわよ、ゼロ。バートがまだレーダーに引っかからないわ。何処に行ったんだか分からない限り、あたし達はスナイパーの驚異に晒される」


 未だにあれ以降バートのオーガーがレーダーに引っかからない。それがルナの気がかりだった。

 最大のレーダー範囲を持つアリスの『BA-08-Lレイディバイダー』に探させているが、なかなかに見つからない。

 スナイパーは長距離射撃を用いて指揮官を潰すことが最大の仕事の一つだと、アリスから聞いたことがあった。

 指揮官。そう感じたとき、ルナは鳥肌が立ったのを感じた。

 まさか、狙いは叢雲か。


「全軍急いで後退! 叢雲の防御に回って! 後司令塔の警戒を怠るな!」


 ルナが号令したその時、突然コクピットにけたたましく警告音が鳴り響き、叢雲から通信が入った。


『本命が来ました、機数二四機! 推定速度、マッハ一.五!』


 M.W.S.がフライトユニットを装備したところで音速を超えることはない。

 ともなれば考えられる手は一つだけ。

 相手は使い捨てのロケットブースターユニットを装備しているとしか考えられない。

 ということは、ロケットブースターを用いた特攻か。

 それを考えたとき、ルナは全身に鳥肌が立った気がした。あれを一斉にやられれば、いくら叢雲でも間違いなく轟沈する。


「フレーズヴェルグよりホームへ! 多弾頭ミサイルの使用を許可します! 迎撃ミサイルもスタンバイさせてください!」

『もうさせている!』


 ロニキスのその言葉に呼応するかのように叢雲の武装ハッチが展開して数発のミサイルがM.W.S.の来る方向へと向かっていく。

 そしてM.W.S.に近づいたところで弾頭が割れ、マイクロミサイルが雨の如く降り注いだ。

 だが、それでも撃破できたのは八機にとどまった。

 残った機体はM.W.S.に匹敵する大きさを備えた黒光りするロケットブースターユニットに導かれるままに突っ込んでくる。その後絶妙とすら思えるタイミングでブースターユニットを切り離し、少し重い音と振動を伝えながらM.W.S.は地上へと着地した。


 そして残ったブースターユニットはマッハ一.五という速度を保つ大質量体ミサイルと化して基地の各所へと向かっていく。

 だが、叢雲側もそれを見過ごさず迎撃ミサイルを発射してブースターを落とす。

 しかし、それでもやはり被害は完全に防げるわけがなかった。基地の管制塔に三発、弾薬庫に五発、格納庫に四発命中した。叢雲にも一発だけかすれた。

 基地の各所で轟音が響くと同時に火災が起こり赤い炎が周囲を染める。


「やってくれるわね……!」


 ルナは思わず唇を噛むと同時に、叢雲に通信を入れていた。


『基地降下確認M.W.S.、一六! 各機迎撃頼みます!』


 叢雲からの指示の後、機体にオンラインで敵機の位置が記されたデータが送られてくる。

 ルナはコンソールパネルに映し出されたそれを見た後、すぐさま武装を持って迎撃に向かおうとした。

 その時、十時方向より敵機出現。


『アンノウンが一機接近中、速度、マッハ二.五! 機種は……戦闘機?!』


 その声と同時に突如高々度から光が走り迎撃に出ていたエルル基地のクレイモア二機をまるで紙のように簡単に貫いた。

 直後、雲を割って巨大な戦闘機が基地の上空を飛び回り始めた。

 唖然としていた。あの太い光は、オーラ兵器だ。


 こいつが本命か……!


 ルナは震える手を一度押さえ、一度だけ大きく息を吸った後、敵へと駆けた。

 次は何が来る。そんな不安が、いつまでもぬぐえない。

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