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二日前の喧嘩騒動から唯一の宣言通りに、

いつもの倍以上の仕事を任せられ、その消化作業に一人でいそしんでいた今日この頃


一息つこうと食堂へ向かっていた矢先に、

放送がかかった


「はーい、零番隊の皆は緊急任務が入ったから至急隊長室に来ること。十秒以内ね」


さらりと最後に無茶なことを言った唯一に

呆れながらも一応急ぎ足で隊長室へ向かった




「あれ?早いねーで、凛は?」


隊長室へ入って早々そう問いかけてきた唯一に少し本気でキレそうになる


「あんたが凛に使いを頼んだから今資料取り

に行ってんだけどね」


つい30分前に資料を取って来て欲しいと、

二人で仕事を片付けていたにも関わらず頼んできたのは何処の誰だったかと無言で睨む


凛が資料を取りに行ったおかげで30分間、

あの量の仕事を一人でする羽目になった恨みはいつか晴らさせてもらう


「あーそうだったね。忘れてた」


忘れてた。と飄々とした態度で言ってのける

唯一に少しどころではなく本気でキレそうになりながらもギリギリで堪える


「と言うか、俺以外まだ誰も来てないけど

遅くないか」


この部屋に着いてから15分程過ぎているが、まだ誰も姿を見せない


「……本当にねぇ。皆急いでって言ったのに、

これはお仕置きしなきゃ駄目かなぁ」


楽しそうに机から鞭やら手錠やらを出してきた事に驚いたが、どうせ聞いたところでまともな返答など返ってこないのは分かりきっていたため、気にしないことにした


「凛は遅れるの分かるけど、あいつらは

何やってんだろーな」


「さぁねぇ。ハッ…もしかして僕の放送聞いてなかったりとか………」


唯一の言ったことは本当にありそうだと思う

基本的にふざけているので、似た感じの放送をかけて呼び出して、実は嘘でしたーなんてことをたまに本当にするからだ


「日頃の行いのせいじゃねーの」


「えー黒狼君冷たい……そんなんじゃ凛に嫌われるよー」


「………黙ってろ」


うまく返す言葉が見つからずにそう言うと、

苛立たしいにやけ顔をしてきたのでまたとりあえず睨む


そんな事を繰り返していると、いつの間にか

20分も過ぎていた


「いくらなんでも遅すぎだろ」


「黒狼君ー探しに行ってみよー」


「絶対ヤダ。」


唯一に付き合うとろくでもないことしか起きないので、もう一度放送をかけることにした





















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