3
1
舵に汐 溶けぬ夏雪 ここにあり
大和魂 戦塵の風
かじにしお とけぬなつゆき ここにあり
やまとだましい せんじんのかぜ
2
荒風に 波の頂き こえて尚
御魂救いし 浜の和らぎ
あらかぜに なみのいただき こえてなお
みたますくいし はまのやわらぎ
3
めおと蟹 磯に寄り添う み心に
涙拭きける 凪ぎ風よ吹け
めおとかに いそによりそう みこころに
なみだふきける なぎかぜよふけ
4
清らかに 御魂拭いし 朝ひかり
霜のごとくに 祈る背に触れ
きよらかに みたまぬぐいし あさひかり
しものごとくに いのるせにふれ
5
運命を ささやくは夜 涼風よ
導き給え 月ながむ和へ
うんめいを ささやくはよる すずかぜよ
みちびきたまえ つきなごむわへ
6
諸人の 悲しみ背負い 切り裂きて
羽根矢を矧ぎよ 星浮かぶ海
もろびとの かなしみせおい きりさきて
はねやをはぎよ ほしうかぶうみ
7
逢瀬より 続く縁あり まだ傍に
陽照る日もまた 初霜の夜も
おうせより つづくえんあり まだそばに
ひでるひもまた はつしものよも
8
つきを割る さまよう民を 見守りて
冬のしじまを 破る一声
つきをわる さまようたみを みまもりて
ふゆのしじまを やぶるひとこえ
9
黒雲に 負けじと祝う 花霞
尽くし残るは 常春の民
くろくもに まけじといわう はなかすみ
つくしのこるは とこはるのたみ
(ここだけ九つ)
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