夏の残滓

じりじりと火種が鳴って、

やがて地面を焦がした



あんなに燃え上がっていた大気は、

いつのまにか、すっかりなりを潜めて


あんなに輝いていた生命は、

どこか色褪せてしまった



そうだね、そうだね

焦燥感に胸を掻きむしった夏は、

もう、終わってしまったんだね



それでも、ぼくらはまだ

しがみつくように火を灯している

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