世界で最も後味が悪い、ということでしたので、「勘違いかな」と思っていました。

　盲人たちを皆殺しにして、復讐完了！　ってスッキリしていたら、まったくの捜査ミスで、強姦の犯人は別にいた。主人公たちは何も悪くない人々を勘違いで殺していただけだった。絶望して自殺しようとするが、ただの人殺しになってしまった主人公は、死んでも恋人と同じ場所には行けない……

　みたいな。
　でも、強姦犯人がこいつだったことは確かだったので。
　最悪のパターンではなかった。
　犯人を殺すことはできなかったが、重傷は負わせた。
　犯人に協力したクラスメートたちは殺した。
　主人公も、殺人の報いを受けて、闇の世界に永遠に閉じ込められる。

　それなりに因果応報っぽい感じになりましたね。
　スカッとはしないけど、心の中にベトッと重いものが残るけれど……
　おさまるところにおさまったな。という感じでした。
　読んでいる途中はすごい胸糞悪かったですけど、「読後感」は悪くないです。
　１９８０年代のバイオレンス小説でこういうのあったなあ、と懐かしく思いながら読みました。

金玉を粉々にされてるのに土方はよくこれだけ喋れるなあ。

恨みの力はそれほど大きかったのか。