第2話 先輩との出会い

当時の僕は大学の2年生でようやく20歳になったばかりであり、名前だけの英語サークルに加入していた。

そのサークルで開催された他の短大の合コンに参加させられて行ったものの、女性ともロクに話をすることの無いままに時間アウトになるまで息を潜めて女性から話しかけてくれるなと祈るばかりであった。

合コンは終了し、2次回の声もかからずに逃げるようにその場を離れてしまい、なんだか自身が情けなくて、酔いを醒ますために喫茶店でお茶をしていた。

その時、その男、後に私が生涯に渡って先輩という男性に話しかけられたのである。

「見てたでー。兄さんえらい勿体無い事してるや無いの。」

ジーンズにジャケットを羽織り黒いティシャツ姿の男は胡散臭かった。

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