　今年のカレンダーを二つ残して全部外した。

　今年読んだ漫画も一緒にダンボールにしまった。

　来年に読む小説を本棚に入れた。

　そして、一冊の本を手に取った。

『自分を鍛える！』

　ジョン・トッドさんの全訳だそうだ。おもしろい。

　しかし……

「勉強は疲れるほどしてはいけない」、と言いながら、

「どんなに調子の悪いときでも、ぼんやりとして全然頭が働かず、体もけだるく、痛みさえ感じているようなときでも、何時間も何年間もひたすら続けていかなければならない」と言っている。この矛盾に捕捉があって、

「頭が疲れているときに勉強するのは時間の無駄である」「疲れているときは馬にさえ、拍車をかけてはいけない」ではどうするか？

回答は

「頭脳を休め、活力を早く取り戻すには、他の勉強にとりかかること」ということである。

　そのために、夜は早くに寝て、朝は早くに起きて、一日の計画を立てて、やるべきことは午前中にすませてしまう。

　よしこれだ！　と思いました。

　そして訳者のプロフィールを見たら、以前から愛読していた著作の作者さんだった。ちなみに岩波書房である。なんだか、同じような本ばかり読んできたわけなのだ。ぼけ老人みたいである。

　まあ、読書は「量より質」とか、「自分の文体を損なうような本はよまないようにすること」とか、得るものはあった。

　来年の抱負はいろいろあるものの、今は日によって変わっているのでまだ秘密である。

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