8
1
(句)
会えました と寄越す手紙に 浮き沈み
心のすみに にごる筆先
(読み方)
あえました とよこすてがみに うきしずみ
こころのすみに にごるふでさき
2
庭にいる 緑のかえるに あまだれ当たる
つらくないかと 余計な気配り
にわにいる みどりのかえるに あまだれあたる
つらくないかと よけいなきくばり
3
緋色鳥 飛び広がりぬ 京の庭
幾百年も 積りし枯葉
ひいろどり とびひろがりぬ きょうのにわ
いくひゃくねんも つもりしかれは
4
人燃ゆる 音朗々と 響け愛
闇に先立ち 我を導け
ひともゆる おとろうろうと ひびけあい
やみにさきだち われをみちびけ
5
想い人 死体となった 唇に
指をあてると たつ樹の香り
おもいびと したいとなった くちびるに
ゆびをあてると たつきのかおり
6
朝宿に あおぐ赤富士 軒下に
長くつながる 赤藤のつる
あさやどに あおぐあかふじ のきしたに
ながくつながる あかふじのつる
7
野に雑魚寝 くゆる煙草に くぐる雁
ただ意味もなく 笑う日々あり
のにざこね くゆるたばこに くぐるがん
ただいみもなく わらうひびあり
8
情熱の 熱を冷まして 白砂糖
祈り残れや 愛の型枠
じょうねつの ねつをさまして しろざとう
いのりのこれや あいのかたわく
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