第6話 ある日突然好奇心が死んだ

 知りたいことがたくさんある……あると思う。

 ある日突然好奇心が死んだ気がした。

 今やってることに意味があるんだろうかとか考えはじめたら楽しめてない証拠だ。

 どうすればもっとエンドルフィンを出せるんだろうか。

 ――死ぬほど自画自賛できればそれでいいのに。

 誰も気にしなくたってそれで。

 

 出口は見当たらないし、トンネルに坂道行き止まりに迷路、いつまで経っても出られなさそうです。


 突然の怒りですべてを壊してしまいたいです。

 と同時に短冊状にした紙たちに願い事を書き記していきます。


 現実は敵だ!


 いないものをいるものとして、あるものをないものとして、必要なものを必要ないものとして。


 すべて投げ捨てるための、これ以上傷を広げないための、痛み。

 

 存在しないものを勝手に想像して、喪失して痛んでいる。物語は幻の幻肢痛を作り出す。実在しないキャラクターの死を悼むことのできることは、人間にしかできない。


 

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