第46話 不安の中の総力戦
「都市の内部に魔神族が侵入していたなんて・・・」
ルイナが告げたその事実に動揺を隠せないコンスタリオ小隊。スターが居ればその心配は杞憂となったのかもしれないが、スターが居ない事もその真実味を物語っており、その顔には不安が募る。
「大丈夫かな、スター・・・たった一人で魔神族と戦ってるって言ってたけど・・」
「ああ、あいつ・・・冷静な様で結構無茶するからな・・・」
モイスのその発言は相手を良く知るが故の心配だった。
「ええ、でも今の私達にはスターの元に行く選択肢は・・・もしそれをしたいのであれば・・・」
モイスとシレットに言い聞かせるように告げるコンスタリオ、だがそれは彼女自身もその感情を持っているが故に出てきた言葉に他ならなかった。
「ええ、分かっています。分かっていますけど・・・」
「なら同じ事を何度も言わせないで」
シレットの言葉を遮り、きつい言動をぶつけるコンスタリオ、だがその真意をくみ取ったのか、シレットは反発することなく言葉をしまい込む。
不安とスターの心配が拭い切れない中で人族の部隊は魔神族の部隊との交戦地域に辿り着く。辿り着いた彼らの目に飛び込んできたのは夥しい数の魔神族だった。
「な、何なのあれ・・・今までにない数よ・・・」
困惑を隠し切れないシレット、スターの心配からか何時より心が揺らいでいるのが見て取れる状態であった。
「大型魔神族もいるわね・・・でも、ここで引き下がる訳にはいかない!!」
コンスタリオがそういうと同時に兵士長が
「撃ち方初め!!」
と言い、一行が乗ってきた移動車と後方の砲撃部隊が一斉に砲撃を開始し、魔神族を先制する。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます