ユリシーズ ジャンヌ・ダルクと錬金の騎士

 この作品は百年戦争をモチーフにしており、史実(あるのかな?)と創作が渾然一体になった物語――なの、かな? 私、百年戦争について詳しくないので、はっきりした事は申せません。調べたらいいんですけどねー。ちょっとめんどくさ……今はあんまり気力がないんです(汗)。


 と言う訳で、この物語はフランスが舞台です。フランスと言えば愛とエロスってイメージがありますけど、この物語もどことなくそう言う雰囲気を出していますね。ラノベ原作らしく主要キャラの女子率が高いですし、グラマーキャラ率も高しです。

 ハーレムかと言われれば、戦争がメイン舞台なのであんまりそう言う描写はないですね。主人公はヒロイン達から好かれている設定ですけど。


 この物語では当然ジャンヌダルクが出てくるのですが、彼女が聖騎士になった経緯が主人公モンモランシの手によって賢者の石の半分を体に埋め込まれた事に起因した事になっております。石が半分なので賢者の石で得られる超人的な力も3分間と中途半端な覚醒をしてしまいました。

 って言うか賢者の石、この作品にはたくさん出てきます。この作品に出てくる賢者の石はみんな人を超人的な何かにさせるパワーアップアイテム扱いです。賢者の石で超人的な力を得た人の事をこの作品ではユリシーズと呼ぶのですね。


 そう、この物語の半分は錬金術の話なんです。錬金術と言ってもこの物語オリジナルのそれっぽいのですけど。この作品では他にテンプル騎士団やソロモンの72柱の伝承も関わってきます。物語のラストのあたりで出てくる神の名前にシュメール文明の古代の古き神々の名前を採用していたりと中々に混沌とした感じになっています。


 実際、ラスト直前まではちゃんとフランスとイギリスの戦いを描写していたんですよ。少しずつトンデモバトルにはなっていましたけど。それが突然神々の戦いっぽいスケールになってしまって見ているこっちは口あんぐり。全く先の展開が分からなくなりました。うーん、最終回どうなっちゃうのかな(※執筆時)。


 正直この作品の感想は最終回まで見てみないと何とも言えません。ラスト間際の展開があまりにも予想の斜め上だったので。最期は神々を追い払って何事もなく戦争の続きをするのかなぁ? そうなりそうな気もする(汗)。


 この作品の特徴のひとつに幻想的なEDと、ふざけた次回予告、使えそうで使えるフランス語講座が挙げられます。エンディングテーマが話の内容に合わせてアレンジが違っていたり、使用されているイラストが凄く幻想的だったりと、この作品にはもったいなゲフンゲフン。


 後、予告がねぇ、予告のナレーションがフランスがテーマだからなのか、エロいって言うか下品って言うか……つまり、欲望に忠実なんですよ。フランス語講座もその話に出てきたセリフから抜粋しているんですけど、なんでその言葉? ってチョイスも多かったりして(汗)。


 面白いかそうでないかで言えば、個人的には面白いっちゃ面白い気がします。ただ、素直に楽しめているかと言うと微妙、かな。つまらなくはないんですけどね。やっぱりテンプレ的なところはありますし、戦況がよく分からないと言う部分もあります。そこは私の理解不足なのかもですが。

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