幼女戦記

 2017年冬アニメ本命のひとつがこの幼女戦記ですよね。私も毎週楽しく拝見しております。おっさんの記憶を持ったまま転生した幼女が、厳しい戦争状態の国で歴戦の軍人として国の命運を巡る戦いに身を投じる作品です。


 最初は特別な才能に恵まれた少女が軍に認められ戦う物語かなーと思ったら、今流行りのラノベ展開をしたのでえらくびっくりしました。転生先が中世異世界ファンタジーじゃなかったと言うだけでした。魔法が出てくる架空ヨーロッパが舞台の世界大戦モノです。そう書くと2016年秋アニメの終末のイゼッタと被りますね。この作品と違うのは魔法使いがひとりじゃないと言う事と、舞台のモデルになった国が幼女戦記ではイゼッタで敵扱いだった架空ドイツになった事くらいですか。


 戦記物であるが故に展開はとてもハードで容赦がありません。そのハードさが受けているようですね。主人公は神とも称される存在Xによって戦時中のこの魔法が普通に存在する異世界に転生させられます。魔法が存在しつつも科学技術も同時にも発達しているその世界で第1次大戦と第2次大戦を混ぜたような世界戦を各国は繰り広げています。主人公の属する帝国は孤軍奮闘しているように見えますが、敵対する国々に引けを取らない戦力を持ち、特に主人公率いる203航空魔導大隊による活躍は敵国に恐れられています。


 主人公のターニャ・デグレチャフ少尉は元は日本に住む会社員で、リストラを勧告した社員に逆恨みされて電車に突き落とされて死亡、その時に神と称される存在Xに信仰心を持つように言われ、それを拒否した為に異世界に飛ばされます。ちゃんと赤ちゃんから始まっているのは他の転生モノとの違いですね。ま、転生前の記憶はしっかり持っているんですが。なので見た目は幼女、中身はおっさんなんです、主人公。

 しかも転生モノでありがちな俺TUEEE要素もあって彼女にしか使えない最強兵器も持っております。だからこそ安心して見られるって部分もあるんですけどね。この彼女の性格がまさに鬼畜で冷酷で計算高いキャラに描かれています。普通、幼女でイメージするキャラの性格とまるっきり正反対なところも受けているのでしょうね。


 しかしねぇ、信仰心を持つためにそれが芽生えそうな世界に飛ばしたなら、何故にそんな有り余るほどの才能を主人公に与えたんかなーって思うんですよね。存在Xの意図がよく分からない。普通なら才能は与えないか、頑張ったら芽生える系の能力にすると思うんだけど。これが私のこの物語に対する唯一の不満?かなぁ。転生させる理由付けが必要だったんだろうけど。確かに最強魔導兵器を使う時は信仰を口にしないと使えないけど、それを使わせたかっただけ?


 戦争は膠着状態で泥沼のまま先の見えない戦いを続けていますけど、ネット辞書を見る限り、原作でもまだ戦いの最中のままみたいですね。戦争が終わるまで主人公は戦い抜くのか戦争の途中で倒れるのか分かりませんが、アニメの方は途中で終わってストックが溜まれば2期をするのか、この1期でオリジナル展開を迎えて終わるのか、最近の流行りは前者ですけど、どうなるのでしょう。原作小説をアレンジしてアニメにしているらしいので終わるまで先の展開が読めませんね。


 ネット辞書で調べたところによると、世界大戦モノらしくまだアニメで描写されていないアメリカやソ連、日本をモチーフにした国も原作では登場するみたいです。イゼッタより世界観が広いですね。まぁ、別の作品ですし。これらの国がアニメで登場するとどんな感じになるのか見てみたいものです。これは何年後になるか分からない2期に期待ですかねぇ。

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