言い易い言葉と言い辛い言葉

ええい、もう仮名を使ってしまおう!

同調しすぎる人の名を、八方さんとでもしておこう。八方美人の八方だ。


八方さんは、相手をすごく褒める。

褒め言葉は、素直に言ってくれてるみたいだからすごく嬉しい。

しかし、誰かに注意するときや、非難しなれていないときは、やけに婉曲的になって後味が悪いのだ。

誰かの愚痴を聞いているときは相手の気持ちになって同調して、共感の意見を言うけれど、時間が経ってから考えたら相手の意見と別の意見を持つ自分に気付くと彼女は言う。


こんなのって、はっきり言って、誠実じゃない。


相手がいる前では、自分の本当の意見を無意識の湖の底に沈めて、本当の意見を影で言うなんて、たちが悪い。

それが、自分の意見をはっきり言って良い場面で自分の意見が意識上に上って来ないらしい。彼女の頭の中のプログラムを変えた方が良い。


八方さんのおかしな心の動きは、痛々しい優しさと、怯えが関係してるはずだ。

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